FTXバンクマン・フリード元CEO、トランプ大統領に恩赦申請
FTXのサム・バンクマン・フリード元CEOがトランプ大統領に恩赦を正式申請した。刑期満了後の記録抹消を求める内容だが、大統領は過去に恩赦を否定しており、実現の可能性は低いと見られている。
暗号資産(仮想通貨)取引所FTXのサム・バンクマン・フリード元CEOは8日、ドナルド・トランプ大統領に恩赦を正式に申請した。
刑期満了後の恩赦を求める
米国司法省のウェブサイトの記録によると、今回の申請は「刑期満了後の恩赦」として分類されている。
これは即時の減刑や刑務所からの釈放を求めるものではない。刑期を完全に終えた後に、有罪判決の記録や法的な制限を取り除くことを目的としている。
現在、この嘆願書は保留中として扱われている。連邦政府の正式な恩赦審査プロセスに入った段階であり、最終的な決定や勧告はまだ下されていない。
仮想通貨取引所FTXのサム・バンクマン・フリード元CEOは、顧客資金の不正流用など7つの罪で有罪判決を受けた。現在は25年の刑期に服している。
同取引所はかつてビットコインなどの主要な暗号資産を大量に保有していた。また、イーサリアム関連のプロジェクトにも多額の投資を行っていたことが知られている。
2024年3月の判決では、多額の賠償も命じられた。同氏は恩赦の申請と並行して、連邦裁判所での控訴手続きも続けている。
正式な申請に先立ち、同氏は大統領を称賛するなどの広報活動を展開していた。保守系メディアの人物に接触するなど、恩赦に向けた地ならしを進めていたと見られている。
政治的背景と恩赦の可能性
今回の恩赦申請が認められる可能性は、極めて低いと見られている。トランプ大統領は過去のインタビューで、恩赦を与える意向はないと明言した。
ホワイトハウスの報道官も、大統領の立場に変わりはないと強調している。同氏が過去に民主党候補へ多額の献金を行っていたことも、政権内での心証を悪くしている。
仮想通貨業界内でも、同氏に対する評価は非常に厳しい。多くの関係者が、同氏を過去の市場における不正行為の象徴と見なしている。
そのため、大統領が寛大な処置を示すことは、政治的なリスクを伴うと指摘されている。過去にホワイトカラーの犯罪者に恩赦を与えた事例はあるものの、今回は状況が異なるとの見方が強い。
一方で、同氏の両親は2025年初頭からトランプ政権に近い人物と接触を重ねていた。スタンフォード大学の法学教授である両親は、恩赦に向けた道筋を模索し続けてきた。
ワシントンやウォール街の専門家は、判決からの期間が短いことなどを理由に、この要求が通る見込みは薄いと分析している。


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