北朝鮮ハッカー、偽Zoom会議で仮想通貨ユーザーを標的に
北朝鮮関連のハッカー集団が、偽のオンライン会議を利用して暗号資産(仮想通貨)ユーザーを狙っている。
セキュリティ企業のJUMPSECは24日、暗号資産(仮想通貨)ユーザーを狙った新たな攻撃手法を報告した。
巧妙化する偽のオンライン会議の手口
報道によると、BlueNoroff(ブルーノロフ)と呼ばれるハッカー集団が、巧妙な手口で仮想通貨業界の専門家を標的にしている。
攻撃者はまず、乗っ取られたTelegramアカウントを利用する。被害者の知人や仕事仲間を装い、一見すると本物のような会議の招待リンクを送信する。
リンクをクリックすると、ZoomやMicrosoft Teamsに似た偽の会議ページが表示される。そこで名前の入力とウェブカメラへのアクセスを求められ、本物そっくりの待機画面に誘導される。
攻撃者はAIで生成した顔写真などを使い、会議の参加者を本物らしく見せかけている。
その後、画面上に「マイクが機能していない」といったメッセージが表示される。問題を解決するためとして、偽のソフトウェア更新プログラムのダウンロードを促す。
この偽のアップデートを実行すると、端末がマルウェアに感染する仕組みになっている。知人からの連絡という信頼を悪用し、日常的な業務の一部と思わせることで警戒心を解いている。
価値の高い標的を絞り込む戦略
この攻撃の大きな特徴は、マルウェアを本格的に配信する前に標的の価値を見極める点にある。
攻撃者は事前に被害者の仮想通貨ウォレットを分析し、より多くの資産を持つ人物を意図的に選別している。無差別に攻撃するのではなく、効率的に大きな利益を得るための最適化が行われている。
マルウェアはWindowsとmacOSの両方のシステムを標的としている。感染すると、システム情報やブラウザに保存されたウォレットの認証情報などが盗み出される。
さらに、テレグラムのセッションデータも窃取されるため、被害者のアカウントが次の攻撃に悪用される自己増殖的な被害拡大も確認されている。
仮想通貨やWeb3の業界では、オンライン会議を通じた投資家との対話や提携交渉が日常的に行われている。
攻撃者はこうした業界の特性を熟知しており、過去にも同様の手口で活動を続けてきた。
セキュリティ専門家は、知人からの招待であっても、不審なリンクやソフトウェアの更新には十分注意するよう呼びかけている。


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