米上院、FTX創設者の恩赦に反対決議|全会一致で可決
米上院は、仮想通貨取引所FTXの創設者サム・バンクマン=フリード氏への大統領恩赦に反対する決議を全会一致で可決した。
米上院は15日、仮想通貨取引所FTXの創設者であるサム・バンクマン=フリード氏の恩赦に反対する決議を可決した。
恩赦申請に対する超党派の反発
今回の決議は、いかなる状況下でも同氏に大統領恩赦や減刑などの恩赦を与えるべきではないとする内容だ。法的な拘束力を持たない象徴的な措置ではあるものの、反対意見は出ず全会一致で承認された。
同氏が2026年に司法省の恩赦担当局へ恩赦を申請したことが、この動きの主な要因となっている。この事件は、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場全体に大きな波紋を広げた。
決議案は6月に提出され、民主党と共和党の双方から幅広い支持を集めた。ドナルド・トランプ大統領がBinance(バイナンス)のチャンポン・ジャオ元CEOらを恩赦したことが、政治的な背景として影響している。
暗号資産(仮想通貨)業界における犯罪への対応が注目される中、議会として厳しい姿勢を打ち出した形だ。特にイーサリアムなどの主要なプロジェクトへの信頼回復が急務とされている。
巨額の被害と正当な司法手続きを強調
バンクマン=フリード氏は2023年11月、詐欺など7つの罪状すべてで有罪評決を受けた。その後、2024年3月には禁錮25年と110億ドル(約1兆7,820億円)の没収を言い渡されている。
決議では、同氏が被害者への返済に協力せず、刑務所内で恩赦を求める活動に時間を費やしたと厳しく批判された。
FTXの破綻により、顧客は80億ドル(約1兆2,960億円)以上の損失を被った。さらに、株式の投資家が17億ドル(約2,754億円)、関連会社への貸手が13億ドル(約2,106億円)を失うという甚大な被害をもたらしている。
現在も破産財団による補償手続きが進行中であり、完全な解決には至っていない。被害の中には、価値を裏付けられたステーブルコインを保有していたユーザーの資産も含まれている。
また決議は、同氏への訴追が不当な法的な嫌がらせであったとする一部の主張を明確に否定した。全会一致の陪審員によって有罪が確定し、独立した連邦裁判官が量刑を言い渡した正当な手続きであると強調している。
米国の金融市場の健全性と、法の平等な適用を守る決意を改めて示す結果となった。


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