Krakenが米国IPO申請を再開|評価額2兆円超の上場へ
仮想通貨取引所Krakenが米国でのIPO非公開申請を再開。ドイツ取引所からの資金調達が後押しした。
暗号資産(仮想通貨)取引所大手のクラーケンは14日、米国での新規株式公開(IPO)に向けた非公開申請の手続きを再開した。
ドイツ取引所からの資金調達が後押し
クラーケンの親会社であるPaywardは2025年11月、米国証券取引委員会(SEC)にIPOの申請草案を非公開で提出していた。当時の企業評価額は200億ドルに上っていた。
しかし、仮想通貨市場の低迷や取引量の減少を受け、2026年3月に上場計画を一時的に停止する判断を下した。
計画再開の背景には、ドイツ取引所グループからの大規模な資金調達がある。同グループはPaywardに2億ドルを拠出し、1.5%の株式を取得した。
この取引でKrakenの評価額は133億ドルに下がったが、手元資金の柔軟性を確保できたことがIPO再開の大きな要因となった。
また、取引所内でのステーブルコインの流動性確保も、財務の安定に寄与している。
クラーケンのアルジュン・セティ共同CEOは、ワシントンD.C.で開催された経済会議で申請の進行を認めた。同氏は当面の資金調達よりも、長期的な成長と規制当局からの信頼獲得を重視する姿勢を強調している。
具体的な上場時期や公開申請の日程はまだ明らかにされていない。
強固な財務基盤と事業拡大が支えに
仮想通貨市場全体の下落は、企業の評価額に大きな圧力をかけている。
ビットコイン(BTC)の価格は、2025年後半に記録した約12万6,000ドルの高値から44%下落した。
このような厳しい市場環境にもかかわらず、クラーケンは2025年に前年比33%増となる22億ドルの収益を記録した。プラットフォーム上の取引量は2兆ドルを記録し、預かり資産は482億ドルに上る。
また、利払い・税引き・償却前利益(EBITDA)は5億3,100万ドルを報告している。欧州での金融ライセンス取得や、50億ドル規模のトークン化株式の取り扱いなど、事業の多角化も進めている。
さらに、イーサリアム(ETH)関連のステーキングサービス拡充も収益源の一つとなっている。
ドイツ取引所との提携は、伝統的な金融とデジタル資産の融合を目指す2025年12月のパートナーシップに基づいている。
クラーケンは個人ユーザー向けに機関投資家レベルの取引ツールを提供する方針を掲げている。セティ共同CEOは短期的な政治動向に左右されず、数十年の長期的な視点で事業を展開していく考えを示した。


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