ブータン、国家デジタルIDをイーサリアムへ移行|世界初
ブータンは国家デジタルIDシステムをポリゴンからイーサリアムへ移行。約80万人の国民が対象で、2026年第1四半期までに完了予定。
ブータンは13日、国家デジタルIDシステムをポリゴン(POL)基盤からイーサリアム(ETH)ブロックチェーンに移行することを明らかにした。
この移行はブータン在住の約80万人が対象となる。
イーサリアム財団のアヤ・ミヤグチ代表によると、国家レベルでのイーサリアムID統合は世界で初めての事例となる。
このシステムにより、国民は自己主権型アイデンティティ技術を用いて、行政サービスへ安全にアクセスできるようになる。
1/ Today, Bhutan celebrates a historic milestone, becoming the first nation to anchor its national digital identity system on Ethereum. 🇧🇹@VitalikButerin and I were honored to join the launch ceremony on behalf of the Ethereum community, graced by His Royal Highness. pic.twitter.com/KA4tOYbsJ4
— Aya Miyaguchi (@AyaMiyagotchi) October 13, 2025
セキュリティー強化と理念の一致が背景に
移行の主な要因としてセキュリティー強化が挙げられる。
ブータン政府技術庁のジグメ・テンジン長官はイーサリアムへの移行により、デジタルIDのセキュリティーをさらに強化すると明言した。
また、ミヤグチ氏は「ブータンとイーサリアムには、未来へのビジョンが強固な価値観に基づくべきだという共通点がある」と述べている。
同氏は、両者の理念的な親和性も移行を後押しした要因だとも指摘している。
NDIシステムの技術アーキテクチャは、市民サービスを中断することなくブロックチェーン基盤を変更できる柔軟な設計を採用している。
自己主権型アイデンティティモデルにより、市民は自身の個人データを管理し、検証済みの認証情報を選択的に政府サービスと共有できる仕組みだ。
記念式典と今後の展望
13日には公式の発表式典が開催された。
ミヤグチ氏やイーサリアムのヴィタリック・ブテリン共同創設者、ブータンのジグメ・ナムゲル・ワンチュク皇太子、ツェリン・トブゲイ首相らが出席した。
ミヤグチ氏はこの成果を、国の達成だけでなく、よりオープンで安全なデジタルの未来に向けた世界的な一歩と位置づけている。
完全な移行は2026年第1四半期までに完了する予定で、それまではポリゴンも並行して運用される。
技術的には、個人情報は利用者が管理するウォレットに保持され、ブロックチェーン上には小さな暗号学的証明のみが記録される。
この仕組みにより、プライバシーを確保しつつセキュリティーを維持することが可能になる。
このプロジェクトは、行政インフラにおけるWeb3技術の最も包括的な導入事例の一つだ。
イーサリアムの今後の活用や、国家規模のIDシステムにおけるセキュリティー基準に影響を与える。

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