テレグラム、全10億ユーザー向けに仮想通貨ウォレット導入へ
テレグラムは、全ユーザーを対象とした自己管理型の仮想通貨ウォレットを今夏に導入する。
メッセージアプリ大手のテレグラム(Telegram)は21日、全ユーザー向けに暗号資産(仮想通貨)の自己管理型ウォレットを導入すると発表した。
10億人規模のウォレット導入へ
テレグラムのパーヴェル・ドゥーロフ創設者は自身の公式チャンネルで、今夏に新たなウォレット機能を展開する方針を明らかにした。すべてのテレグラムアプリに、ネイティブの自己管理型ウォレットが直接組み込まれる予定だ。
この機能は10億人以上のユーザーを対象としており、同氏は人類史上最大規模の導入になると説明している。
新たに導入されるウォレットは、ユーザー自身が秘密鍵を管理するノンカストディアル型を採用している。テレグラム側がユーザーの資金を保持することはないため、管理の透明性が高まる。
手数料無料で即時の仮想通貨送金が可能になり、日常的なメッセージのやり取りと同じ感覚で価値を移転できるようになる。
これまで同アプリでは、追加機能としてカストディアル型ウォレットなどを提供していた。今後は標準機能として自己管理型ウォレットが利用できるようになるため、利便性が大きく向上する。
具体的な提供地域や対応資産の詳細については、今後の公式発表が待たれる状況だ。将来的にはビットコインなどの主要な仮想通貨にも対応する可能性がある。
独自通貨グラム(GRAM)の普及を目指す
今回の発表は、テレグラムのエコシステムにおける独自通貨の普及を強く後押しする動きだ。
基盤となるブロックチェーンのネイティブトークンは、6月のコミュニティ投票を経てトンコインからグラム(GRAM)へと名称を変更している。
テレグラムはネットワーク開発を引き継いでおり、手数料を大幅に引き下げることで無料送金の実現を支えている。この動きは、イーサリアムなどの他のブロックチェーンとの競争において優位に立つ狙いがある。
発表時のグラムの価格は約1.53ドル(約249円)で推移しており、24時間で約8%上昇した。時価総額は約41億7,000万ドル(約6,797億円)に達し、市場全体の25位前後に位置している。
前年比では価格が半値以下に落ち込んでいたため、今回のウォレット導入は大きな普及の起爆剤として市場の期待を集めている。
一方で、10億人規模のユーザーに自己管理型ウォレットを普及させる試みは過去に例がない。ユーザー自身による適切なセキュリティ管理や、大規模なサポート体制の構築が今後の課題となる。
一部の専門家からはトークンの経済設計に対する疑問の声も上がっており、今後の動向に注目が集まっている。また、価格変動の少ないステーブルコインの取り扱いがどうなるかも重要なポイントである。


必要な項目を入力して公開する