Swift、ブロックチェーン台帳のテスト開始へ|三菱UFJなど参加
Swiftは大手17行とブロックチェーン共有台帳の運用テストを開始。24時間365日の国際送金を目指す。
国際銀行間通信協会(Swift)は9日、ブロックチェーン技術を活用した共有台帳の初期運用テストを開始すると発表した。
大手17行が参加する実証実験の概要
今回の実証実験には、世界6大陸から17の主要な金融機関が参加する。
具体的には、HSBC、UBS、Citi(シティ)、Wells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)などの欧米大手が名を連ねている。日本からも三菱UFJ銀行が参加しており、国際的な決済ネットワークにおける注目度の高さがうかがえる。
この共有台帳は、各銀行が発行するトークン化預金を安全に管理するための調整層として機能する。参加機関は顧客の資金を24時間365日、夜間や週末であってもシームレスに移動させることが可能になる。
従来の銀行の営業時間にとらわれない、より柔軟で効率的な資金移動が実現する見込みだ。
実際の取引では、トークン化預金を用いた資金移動がリアルタイムで行われる一方で、最終的な決済は既存のシステムを通じて完了する仕組みだ。
Swiftは、この台帳が既存の決済システムを完全に置き換えるものではなく、補完する役割を担うと説明している。規制された金融システム全体で、デジタル価値のやり取りを拡大するための重要な一歩となる。
将来的な拡張として、ビットコインなどの主要な暗号資産との連携も視野に入れている。
クロスボーダー決済の効率化
この取り組みは、2025年9月にSwiftがインフラストラクチャにブロックチェーンベースの共有台帳を追加すると決定したことに端を発する。
その後、30以上の金融機関と共同で開発を進め、2026年3月には設計フェーズを完了していた。今回の発表は、単なる概念実証から実際の運用テストへの本格的な移行を意味している。
開発の背景には、クロスボーダー決済をより迅速かつ常時稼働させ、資金の流動性を高めたいという金融業界の強いニーズがある。
また、ステーブルコインや暗号資産(仮想通貨)など、ブロックチェーンを基盤とした新たなデジタル決済手段の普及も大きく影響している。
Swiftは、これらの新しい技術と相互運用性を持たせつつ、銀行業界が重視するコンプライアンスやリスク管理の枠組みを維持することを目指している。
約9カ月間の開発期間を経て、今回が共有台帳の初の本格的な実用化テストとなる。Swiftはこれまでにも、トークン化資産や仮想通貨の決済に関する技術的な実験を重ね、基盤を構築してきた。
今回の共有台帳の導入を機に、従来のメッセージングサービスを超えた、デジタル価値の調整役としての役割をさらに拡大していく方針だ。


必要な項目を入力して公開する