ストラテジー社、株式発行基準緩和|BTC購入へ資金調達柔軟化
ストラテジー社は、ビットコイン保有資産比率2.5倍未満の株価でも普通株を発行できるよう規定を変更。柔軟な資金調達が可能となった。
世界最大のビットコイン(BTC)保有企業ストラテジー社は18日、ビットコイン保有資産額に連動する従来の規定を緩和し、普通株式を新たに発行できる基準を変更した。
これにより、同社株価がビットコイン保有額の2.5倍を下回る水準にあっても、必要と判断すれば株式を発行できるようになった。
従来のルールでは、株価が2.5倍未満の場合は新株発行を制限し、債務利払いまたは優先配当の支払いに限定していた。
今回の緩和により、同社は市場環境に左右されず柔軟に資金を調達し、ビットコイン購入や運営費用に充てる余地を広げた。
Strategy today announced an update to its MSTR Equity ATM Guidance to provide greater flexibility in executing our capital markets strategy. pic.twitter.com/AbyVqPgIbL
— Strategy (@Strategy) August 18, 2025
mNAVプレミアム縮小がもたらした転換
今回の規定変更は、mNAVプレミアムと呼ばれる株価とビットコイン純資産価値の差が縮小したことを背景としている。
2024年11月以降、ビットコインは23%上昇した一方で、ストラテジーの株価は22%下落し、株価に反映されるプレミアムが著しく圧縮された。
このため、従来の手法での株式発行による資金調達が困難となり、同社の積極的なビットコイン購入ペースにも影響を与えていた。
実際、同社は8月11日から17日の週に4億5140万ドル規模で430ビットコインを購入したが、かつての週平均155BTCの取得ペースに比べると大きな変化を示している。
保有総数は62万9376BTCに達し、平均取得額は1BTC当たり7万3,320ドルとなった。8月18日時点の市価は11万5000ドル程度で、総評価額は約7兆2000億円にのぼる。
株式発行余地の拡大と株主への影響
同社は株式発行手段としてSTRK ATMプログラムの残高205億ドル、STRF ATMプログラムの残高19億ドルを保有している。これらを活用することで、市場動向に応じた柔軟な資金調達が可能となった。
一方で、以前の2.5倍基準が解除されたことで、株価が相対的に低水準にある時期にも普通株を発行できるようになり、既存株主の持分が薄まる可能性が指摘されている。
特に直近1週間で同社株価が10%以上下落した事実は、市場参加者の注視点となっている。
ビットコイン戦略の持続と市場への影響
今回の決定は、セイラー氏が率いるストラテジーが引き続きビットコインを財務戦略の中心に据える姿勢を示すものだ。
企業による仮想通貨保有競争が激化するなか、同社はビットコイン大量保有企業としての地位を維持し、資本市場からの資金流入を確保するための現実的な対応を選んだ格好だ。
アナリストは、この方針転換は市場変動に左右されず資金を確保し続ける強い意思を示したものと評価する一方、既存株主への希薄化リスクを伴う点を指摘している。
ストラテジー社は、株式による資金調達とビットコイン投資の両立を継続する構えを示しており、今後も企業財務と仮想通貨投資市場の両方に積極的に関与していく。

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