イーサリアム財団は7日、イーサリアム(ETH)のPectraアップデートをメインネット上で有効化した。
Pectraアップデートは、2024年3月のDencunアップグレードで導入されたプロト・ダンクシャーディング技術を基盤としている。
今回のアップデートによって、スマートアカウントの普及促進、機関投資家向けのステーキング簡易化、レイヤー2利用時の手数料低減が期待される。
Pectra is live on Ethereum mainnet!
– Smart account wallet UX features now active
– L2 scaling data storage blobs increased by 2x
– Validator UX improvements liveCommunity members will continue to monitor for any issues over the next 24 hours.
— Ethereum.org (@ethereum) May 7, 2025
Pectraは、プラハ実行レイヤーハードフォークとエレクトラ合意レイヤーアップグレードを合わせたものだ。
合計11件のイーサリアム改善提案(EIP)が採用されており、ユーザー体験、ネットワークの拡張性、バリデーター運用の効率性が大きく向上している。
注目すべきEIPとして、EIP-7702(アカウント抽象化機能の拡張)、EIP-7251(バリデーターのステーキング上限引き上げ)、EIP-7691(L2データ容量の倍増)が挙げられる。
EIP-7702により、外部所有アカウントが一時的にスマートコントラクトとして動作し、第三者によるガス代負担が可能になった。
次にEIP-7251では、バリデーターのステーキング上限が32ETHから2,048ETH(約293万円から約18,344万円)へと引き上げられ、大口ステーカーにとってより効率的な運用が可能となった。
さらにEIP-7691では、ブロックごとのデータブロブ数が2倍になり、レイヤー2のスケーラビリティ強化とロールアップ手数料の低減が期待される。
その他にも、EIP-2537(BLS12-381事前コンパイル)、EIP-2935(過去ブロックハッシュの保存)、EIP-6110(オンチェーンバリデーターデポジット)などのEIPが導入され、ネットワークの安全性やバリデーターロジックも強化された。
Pectraの導入に際しては、テストネット(Holesky、Sepolia、Hoodi)での厳格な検証が重ねられた。特にHoleskyでの設定ミスなどの課題を乗り越え、2025年3月のHoodiテストネットが本番導入前の最終確認となったかたちだ。
今回のアップデートは、暗号資産(仮想通貨)のスケーラビリティやユーザー体験が飛躍的に向上し、ブロックチェーン全体の発展にも寄与するとみられる。
Pectraアップデート後は、開発者やコミュニティがネットワークの安定性を注視し、想定外の問題や脆弱性への対応に注力している。
国際サッカー連盟(FIFA)はアバランチと提携し、専用レイヤー1ブロックチェーン「FIFAブロックチェーン」を構築。
マイクロソフトは、FabricにSpace and Timeを統合し、ビットコインなど主要ブロックチェーンのリアルタイムデータ提供を開始した。
アバランチは5月、アクティブアドレスが過去最高の195万件を記録。ゲーム導入やNFT取引が活性化を後押しした。
A100xは、AIやデジタル資産、ブロックチェーン分野の早期スタートアップへの投資を目的とした72億円規模の第2号ファンド設立を発表。