イーサリアム、次期アップデートで匿名送金導入か|開発者提案
イーサリアムの次期ハードフォーク「Hegotá」に向け、ネイティブな匿名送金機能を追加するEIP-8182が提案された。
開発者のトム・リーマン氏はこのほど、イーサリアム(ETH)の次期アップグレードに向けた新たな改善提案「EIP-8182」を公開した。
イーサリアムにネイティブな匿名送金を導入
「EIP-8182」は、イーサリアムの基盤層にプライバシー保護を目的とした送金機能を追加するものだ。
2026年後半に予定されている大規模なハードフォーク「Hegotá(ヘゴタ)」での採用を目指している。イーサリアムやERC-20規格のトークンを対象に、プロトコルが直接管理する単一の「シールドプール」を導入する。
これまで仮想通貨の匿名性を高めるツールは、アプリケーションごとに分散していた。そのため、利用者が分散して十分な匿名性を確保できないという課題があった。
今回の提案は、プロトコルレベルで単一のプールを共有し、すべてのウォレットやアプリで共通の匿名性基盤を利用できるようにする狙いがある。
この機能は利用者が任意で選択できるオプトイン方式を採用している。通常のガス代以外の追加手数料はかからない。
また、管理者権限を持たせず、仕様変更はハードフォークを通じてのみ行われる設計だ。中央集権的なリスクや規制当局からの攻撃対象になることを防ぐ目的がある。
現在、この提案は初期段階にあり、コア開発者による正式な承認に向けて議論が続いている。
ゼロ知識証明を活用
技術的な中核となるのは、ゼロ知識証明を活用したシステムだ。利用者は残高を証明する「ノート」を作成し、送金額や送金元を隠したまま取引の正当性を証明する。
特別な匿名アドレスを用意する必要はなく、既存のイーサリアムアドレスやENS宛てに直接プライベートな送金が可能だ。
さらに、この仕組みは分散型金融(DeFi)との連携も想定している。シールドプールへの入金から公開スマートコントラクトとのやり取り、そしてプールへの再入金を一連の取引として実行できる。
Hegotáアップグレードで注目される検閲耐性機能「FOCIL(EIP-7805)」と組み合わせることで、より強力なプライバシー保護が期待されている。
一方で、プロトコルレベルでの匿名化には規制上の懸念も残る。制裁対象者や不正資金の流入を防ぐコンプライアンスの観点から、ノード運営者への法的圧力が高まる可能性がある。
開発者コミュニティは今後、セキュリティ監査や技術的な安全性を慎重に評価し、EIP-8182を最終的なアップグレードに含めるかどうかを判断していく。


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