Bitwiseは6日、米国証券取引委員会(SEC)にNEARプロトコルの現物型上場投資信託(ETF)となる「Bitwise NEAR ETF」の申請書(Form S-1)を正式に提出した。
この申請は、大手暗号資産(仮想通貨)運用会社による新たなアルトコインETF市場開拓の動きを示している。
今回のETFは、従来の証券口座を通じてNEARプロトコルのネイティブデジタル資産「NEAR」に投資できる仕組みだ。投資家が実際にトークンを保有・管理する必要はなく、信託が保有するNEARの価値(運用経費・負債控除後)に連動する。
NEARプロトコル自体は、スケーラビリティや使いやすさに重点を置いたブロックチェーンとして注目されており、人工知能(AI)アプリケーション開発向けの機能を特徴としている。
Bitwiseはこれに先立ち4月24日にデラウェア州で「Bitwise NEAR ETF」という名称の信託を登録しており、今回のSEC申請はその次のステップとなる。
現在NEARは時価総額約31億7000万ドルで暗号資産市場の上位に位置し、この申請発表後に価格が約5%上昇するなど、市場からの反応も見られている。
近年、米国では現物型ビットコインETFやイーサリアムETFの承認が相次ぎ、暗号資産市場へのアクセス手段が多様化している。
こうした動きの背景には、規制当局の姿勢変化や、投資家が規制された商品を通じて新興ブロックチェーン技術に参加したいという需要の拡大がある。
特に注目すべきは、新SEC委員長のポール・アトキンスが就任したことで、新しい仮想通貨に対する規制環境が変化する可能性が高まっていることだ。
Bitwiseはこれまでにソラナ(SOL)やリップル(XRP)、ドージコイン(DOGE)、アプトス(APT)などの暗号資産ETFも申請しており、アルトコイン投資への選択肢拡大に積極的に取り組んでいる。
ETFは伝統的金融と暗号資産業界をつなぐ「架け橋」としての役割を果たしており、従来より幅広い層の投資家が参加しやすくなっている。
Bitwiseは今後、SECによる審査と承認を経て、NEAR ETFを証券取引所に上場するための手続きを進める予定だ。この申請が認められれば、NEARは米国市場でビットコイン、イーサリアムに続く主要な現物ETFの対象となる。
Bitwiseの運用資産は2024年10月時点で50億ドルを超え、同年だけで400%の成長を記録している。同社が1月に立ち上げたビットコイン現物ETF(BITB)は、すでに運用資産36億ドルに達するなど、市場から高い評価を受けている。
アナリストらは、トランプ政権下で暗号資産に友好的な環境が整うことで、こうした投資商品の承認と普及が加速すると予想している。
コインベースは、Baseにカルダノ(ADA)とライトコイン(LTC)のラップド資産を追加した。先行してローンチされたcbXRPとcbDOGEに続く動き。
テザー共同創業者と元ブラックストーン幹部が提携し、SPAC経由で最大10億ドル規模の仮想通貨ファンドを設立。BTCなどを保有する計画。
ビットデジタルは、ビットコインマイニング事業を段階的に終了し、イーサリアムのステーキングおよび財務管理企業への転換を明かした。
チェーンリンクとマスターカードの提携により、35億人以上の保有者がDEXで仮想通貨を購入可能に。TradFiとDeFiの融合を加速させる。