米上院議員2名が、メタのステーブルコイン計画について懸念を表明し、マーク・ザッカーバーグCEOに詳細を問う書簡を送付した。
ウォーレン米上院議員らは11日、メタ社のマーク・ザッカーバーグCEOに対し、ステーブルコイン計画の説明を求める書簡を送付した。
この動きは、同社が暗号資産(仮想通貨)関連企業とステーブルコイン決済を巡る協議を再開したとの報道を受けたものだ。
両議員の書簡送付は、上院でステーブルコイン規制法案「GENIUS法案」の採決が見込まれるタイミングと重なっている。
GENIUS法案は決済用ステーブルコインの規制枠組みを定めるもので、68票の賛成で討議終結動議が可決され、本格的な審議に向けて前進している。
書簡で両議員は「メタの規模と、上院でのGENIUS法案の採決が見込まれることを考えると、議会および国民がメタのステーブルコイン計画の全容を理解することが、かつてないほど重要になっている」と強調した。
メタが同法案の抜け穴を利用して規制監督を回避する可能性への懸念も示された。
両議員は過去にメタが手がけたミームコインプロジェクトにも言及している。
同社は2019年に「リブラ」、2021年に「ディエム」という名称でステーブルコインプロジェクトを推進したが、いずれも国際規制当局の強い反発を受けて断念した経緯がある。
メタは5月8日時点で「メタによるステーブルコイン開発はない」と公式に否定しているが、複数の新しい仮想通貨企業とステーブルコインを活用した国際送金サービスの可能性を模索しているとの報道もある。
議員らは、メタがステーブルコインサービスを展開した場合のプライバシーリスクにも警鐘を鳴らしている。
同社がステーブルコインを管理すれば、ユーザーの膨大な取引データにアクセス可能になり、より侵襲的なターゲティング広告や個人に応じた価格設定、第三者へのデータ販売などが可能になるとの懸念を示した。
さらに、メタの巨大な利用者基盤と影響力が金融インフラにおける独占的な支配につながる可能性があり、公正な競争が阻害され、米国の金融主権が損なわれる事態を危惧している。
書簡では8つの具体的な質問が提示され、6月17日までの回答が求められている。
巨大IT企業の金融分野への参入を巡り、規制当局の監視が一層強まっている。
米国初のソラナ現物・ステーキングETFがローンチ後5日で運用資産7400万ドルを突破。直接保有とステーキング報酬を組み合わせている。
デジタルゲーム企業シャープリンクがイーサリアム(ETH)の保有量を20万ETH超に拡大。積極的な購入とステーキング戦略で注目を集める。
米SECはソラナETFの申請企業に対し、7月31日までに修正S-1書類の提出を要請。償還メカニズムが求められ、承認期待高まる。
米国政府が7日、押収したイーサリアム(ETH)をCoinbase Primeへ送金。市場では政府による大規模な資産売却の可能性が警戒されている。