イーサリアム(ETH)の価格は7日、一週間比で12.7%下落し、2023年10月以来の水準である1500ドル台まで後退した。
この価格下落により、約1.5億ドル(約2兆1750万円)相当の大規模なローンポジションが清算の危機に直面し、イーサリアム価格のさらなる下落につながる懸念が高まっている。
2025年3月初旬、イーサリアムは大幅な価格下落に見舞われ、3月10日には約10%下落して1820ドル(約26万3900円)付近まで価格が低下した。
この下落により、イーサリアムを担保とした大規模なDeFi(分散型金融)ローンの清算リスクが急激に高まっている。
特に注目すべきは、Skyプラットフォーム(旧Maker)上に存在する約7400万ドル(約1億730万円)相当のDAIローンで、これは約1億3000万ドル(約1億8850万円)相当のイーサリアムによって担保されている。
このローンは清算リスクに直面したが、借り手はBitfinexから追加のイーサリアムを引き出し、担保を増やすことでリスクを軽減したとされる。
DeFiプロトコルは通常、ローンの担保価値が特定の閾値を下回ると自動的に清算を実行するステーキングを使用している。
この仕組みは、急激な価格下落の期間中に売り圧力を加えることで市場のボラティリティを悪化させる可能性がある。
DefiLlamaによると、イーサリアムの価格がさらに20%下落した場合、約3億6600万ドル(約5億3070万円)相当のポジションが清算リスクに直面する可能性があるという。
このような清算イベントは、債務をカバーするために資産が売却またはオークションにかけられるため、イーサリアムを筆頭として、アルトコイン市場にさらなる下落圧力をもたらす恐れがある。
市場参加者の間では、最近の価格変動に対する見方が分かれている。一部の投資家は現在の下落を買い場と捉えている一方で、他の投資家はリスクに対して慎重な姿勢を示している。
暗号資産(仮想通貨)市場の今後の動向は、イーサリアムの価格変動に大きく左右される可能性がある。
特にDeFiエコシステム内の大規模なローンポジションと清算リスクが引き続き市場参加者の注目を集めることになるだろう。
今回の事態は、DeFi市場に存在するシステミックリスクを浮き彫りにしている。
担保価値の急激な変動によって引き起こされる連鎖的な清算は、仮想通貨市場全体に波及効果をもたらす可能性がある。
専門家らは、DeFiプロトコルのリスク管理メカニズムや、市場のストレス状況下での動作について再評価する必要性を指摘している。
また、仮想通貨投資家に対しては、市場のボラティリティが高い時期には特に、自身のローンポジションと担保率を慎重に監視するよう注意を促している。
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