分散型金融(DeFi)の預かり資産(TVL)は16日、2025年第1四半期に約480億ドル(約6兆8600億円)減少したことが明らかとなった。
同期間のDeFi TVLは、2024年第4四半期末の1,774億ドル(約25兆3700億円)から、2025年第1四半期末には1,286億ドル(約18兆3900億円)まで縮小した。
このような下落は、世界の大国が貿易摩擦に巻き込まれる中、アルトコイン価格が全般的に下落したことが要因とされている。
TVLで最大のDeFiエコシステムであるイーサリアム(ETH)は、最も大きな影響を受けた一つだ。
DeFi資産の主要なシェアを占めるETHが下落したことで、そのTVLは35.4%縮小。1,126億ドル(約16兆1000億円)から727億ドル(約10兆4000億円)へと減少し、DeFi市場シェアは63.5%から56.6%に低下した。
その他にも、ソラナ(SOL)やBaseといった他の主要なブロックチェーンエコシステムもTVLが大幅に減少し、それぞれ23.5%、15.3%のマイナスとなった。
たとえばソラナでは同時期、ドナルド・トランプ氏(TRUMP)やメラニア・トランプ氏(MELANIA)、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領(LIBRA)など、政治的な人物が関与するミームコインが一時的に人気を集めたが、四半期中に90%以上の価値を失い、急激に暴落した。
ソラナのミームコイン発行所Pump.funでは、トークンの「ラグプル(持ち逃げ詐欺)」や市場損失の後、新規トークン発行数が56%減少している。
一方で、BeraChainはこの流れに逆行し、DeFi TVLを52億ドル(約7440億円)まで増加させ、TVLシェアで6番目に大きいエコシステムとなった。
暗号資産(仮想通貨)市場全体の時価総額も同様に大きく落ち込み、年初の3兆8000億ドル(約543兆円)から18.6%減少し、2兆8000億ドル(約400兆円)となった。
年初にはドナルド・トランプ米大統領就任に伴う仮想通貨への好意的な姿勢から市場の強気予想もあったが、結果的に大幅な減少となった。
一方でビットコイン(BTC)の価格は、この四半期で11.8%下落したが、金や米国財務省短期証券といった伝統的な安全資産を下回るパフォーマンスだった。
ビットコインのドミナンス(市場占有率)も、四半期末には59.1%に達している。
これは、ビットコインが他アルトコインと比較して相対的に優位だったことや、仮想通貨投資家の間で防御的な姿勢が強まったことを示唆している。
2025年第2四半期に向けて、市場はDeFiが安定するか、あるいは下落を続けるかを注視しており、規制の明確化やマクロ経済要因が重要な役割を果たすとみられる。
2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年より暗号資産の情報をブログ、メルマガなどで発信開始。2025年よりCryptoDnesに参画。
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