イーロン・マスク氏のxAIが、米国の予測市場Kalshiと提携。AIチャットボットGrokを統合し、リアルタイムのデータ分析を提供する。
イーロン・マスク氏が率いるAI企業xAIは25日、米国の予測市場プラットフォームKalshiとの提携を明らかにした。
この提携により、xAIのAIチャットボットGrokがKalshiのプラットフォームに統合される。
Effective immediately, Kalshi and xAI are partnering to bring Grok to prediction markets.
Two of the fastest growing companies in America are now on the same team.@xAI 🤝 @Kalshi pic.twitter.com/MCh5eQd906
— xAI (@xai) July 24, 2025
Grokはソーシャルメディアやニュース、データ分析からリアルタイムの洞察を抽出し、利用者に提供する。
KalshiはCFTCの規制下にあるプラットフォームで、現実世界の出来事に関する契約を取引できる。
暗号資産(仮想通貨)での入金も受け付けるが、決済は米ドルで行われる。
今回の提携は、Kalshiの利用者に競争上の優位性を与えることを目的としている。
利用者はマスク氏のソーシャルメディアXのリアルタイムデータを活用し、中央銀行の政策決定や政治動向などについて、Grokによる分析情報を得られる。
Kalshiは6月、仮想通貨投資企業Paradigmが主導するシリーズB資金調達で1億8500万ドルを調達した。
企業価値は20億ドルに達した。
予測市場の分野では、競合のPolymarketも同月にXとの提携を発表している。
Grokの導入は両プラットフォームにおけるマスク氏の広範な戦略の一環と見られる。
このようなプラットフォームは、仮想通貨業界からも高い関心を集めている。
xAIは今回の統合をサポートするため大規模な技術リソースを投入すると約束している。
これにより、Kalshiの利用者体験が向上すると同時に、xAIにとってはGrokの大規模言語モデルの能力を試す機会となる。
AIによる高度な分析は、代表的なデジタル資産であるビットコイン(BTC)などの価格変動要因を予測する上でも応用が期待される。
一方で、提携発表直後にGrok自身がX上でデマだと投稿し、一時的な混乱も生じた。
これはAIのコミュニケーションにおける透明性の課題を浮き彫りにした。
CFTCの規制下にあるKalshiがGrokを導入したことは、規制された金融プラットフォームにおけるAI統合の先例となる。
現在は決済に米ドルが使用されているが、将来的には取引の効率化を図るため、価値の安定したステーブルコインの導入も議論される。
ナスダック上場のマーキュリティがソラナ・ベンチャーズから2億ドルの与信枠を確保。ソラナ基盤のデジタル資産財務戦略を開始する。
仮想通貨カストディ大手のBitGoがSECにIPOを非公開で申請。仮想通貨企業の株式公開の動きが加速している。
ジャック・ドーシー氏率いるBlock社は、7月23日にS&P500指数に採用される。フィンテック企業の仮想通貨認知を目指す。
コインベースはCoinbase Walletを刷新し、取引、SNS、決済などを統合した新プラットフォームBase Appのベータ版を開始した。