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フォルクスワーゲン、ソラナ基盤のHivemapper地図を自動運転に採用

11.07.2025 1:52 1 分で読了 Kasumi Kamiyama
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フォルクスワーゲン、ソラナ基盤のHivemapper地図を自動運転に採用

フォルクスワーゲンの自動運転子会社ADMTは、ソラナ基盤の地図サービスHivemapperを採用。ロボタクシー向けにリアルタイムで更新される動的地図データを活用。

フォルクスワーゲンの自動運転子会社ADMTは9日、ソラナ(SOL)ブロックチェーンを基盤とする地図サービスHivemapperをロボタクシー試験車両に採用したこと明らかにした

この提携により、同社の自動運転車は、リアルタイムで更新される地図データへアクセス可能になる。自動運転の安全性と航行精度の向上が目的だ。

動的地図データで自動運転の精度向上へ

Hivemapperが提供するBee Mapsは、ソラナブロックチェーン上に構築された地図サービスだ。Bee DVRと呼ばれるデバイスを搭載した貢献者の分散型ネットワークから、道路レベルの画像データを集約している。

収集されたデータは機械学習によって処理され、車線、交通標識、一時的な道路変更などの実用的な情報に変換される。

これにより、フォルクスワーゲンのロボタクシーは、従来の静的な地図から、常に更新される動的な地図へと移行できる。これは、変化し続ける都市環境でのナビゲーションに不可欠な機能だ。

現在、フォルクスワーゲンはハンブルクで約30台の自動運転電気ミニバン「ID.Buzz」を運用している。将来的には、配車サービス大手のウーバーと提携し、ロサンゼルスで数千台規模のロボタクシーを展開する計画だ。2026年後半の完全自動運転実現を目指している。

Web3技術が拓くモビリティの未来

自動運転車は、センチメートル単位の精度と、工事や車線変更といった道路状況の迅速な検知が求められる。従来の静的な地図では、こうした柔軟な対応が困難だった。

各車両は毎秒約5ギガバイトのデータを生成するセンサー群を搭載しているが、雨や光の反射など厳しい条件下では外部マップが重要な役割を果たす。Bee Mapsなどの外部マップは、センサーデータの冗長性を確保し、認識エラー時のフェイルセーフとして機能する。

Hivemapperのネットワークは、検証済みのデータセグメントを提供した貢献者に対し、独自の暗号資産(仮想通貨)であるHONEYトークンで報酬を支払う。

HONEYトークンの現在の価格は1トークンあたり0.0182ドル(約2.7円)である。貢献者は報酬として得たHONEYトークンを仮想通貨取引所で取引することも可能だ。このクラウドソーシングモデルにより、世界規模で自己更新される地図の構築が可能になる。

データ提供に参加するユーザーは、LTE/WiFi対応のダッシュカメラBee DVRを589ドル(約8万6,600円)で購入し、映像をネットワークにアップロードする。

この協力関係は、Web3技術が自動車産業の革新に統合される実例であり、ブロックチェーンの分散型技術が現実世界のモビリティ課題を解決する可能性を示している。

国内外の暗号資産ニュース、プロジェクト解説、投資動向などを専門に執筆。

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