VivoPowerがBitGoと独占提携し、1億ドルのXRP取得と保管を委託。機関投資家向けインフラ活用の暗号資産戦略の一環。
ナスダック上場企業のVivoPower International PLC(ティッカー:VVPR)は6月2日、暗号資産(仮想通貨)インフラ大手のBitGoと戦略的提携を結んだ。
同社は1億2100万ドル(約173億円)の資金調達を完了しており、そのうち1億ドル(約143億円)をリップル(XRP)取得に充当。VivoPowerは分散型金融(DeFi)ソリューション企業としての戦略的転換を進めており、XRPレジャー(XRPL)エコシステムの成長に貢献することを目指している。
BitGoはVivoPowerに対し、24時間365日体制のOTC取引デスクを通じて独占的なXRP取引サービスを提供する。同時に業界最高水準の保管プラットフォームにより、コールドストレージソリューションを含む安全な資産管理を実現する。
VivoPowerのケビン・チン最高経営責任者(CEO)は「株主価値向上のため最先端のデジタル資産財務戦略構築にコミットしている。BitGoの実績と機関投資家グレードのセキュアな保管・取引インフラにより、我々の財務配分戦略を実行し保護する明確な選択肢となった」と述べた。
BitGoは世界最大の独立系デジタル資産カストディアンとして、ビットコイン(BTC)ネットワーク取引の相当部分を処理している。機関投資家向けに深い流動性プールへのアクセスと大口取引の秘密実行を、安全でコンプライアンス準拠の環境で提供している。
今回の提携は企業の財務戦略における新しい仮想通貨採用の拡大傾向を示している。BitGoのマイク・ベルシェCEOは「VivoPowerのデジタル資産へのコミットメントは、我々のエコシステム周辺で構築されている機関投資家の勢いの証明だ。」と評価した。
VivoPowerは2014年設立でナスダックに2016年から上場している企業だが、このほど世界初のXRP特化型デジタル資産企業への戦略的転換を発表した。
資金調達にはサウジアラビアのアブドゥルアジズ・ビン・トルキ・アブドゥルアジズ・アルサウド皇太子が主導投資家として参加し、元リップル取締役のアダム・トレイドマン氏も投資に参加して同社のアドバイザリーボード議長に就任した。
VivoPowerはXRP調達を通じてXRPレジャーエコシステムの成長と有用性に貢献することを目指している。同社は実世界のブロックチェーンアプリケーションとDeFiインフラの支援により、暗号資産分野でのリーダーシップ確立を計画している。
独占契約により同社は取引と保管の両面でBitGoのサービスを一元的に活用し、運営の合理化とカウンターパーティリスクの最小化を実現する。
VivoPowerは6月18日頃に株主総会を開催し、今回の資金調達案件について株主承認を求める予定だ。承認が得られれば同社は正式にXRP特化型企業として事業展開を開始し、機関投資家による仮想通貨採用の新たなモデルケースとなることが期待される。
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