テザーとアデコアグロ社が提携。ブラジルで再生可能エネルギーを利用したBTCマイニング事業を開始し、金融インフラを目指す。
ステーブルコイン発行企業のテザー社は3日、南米の農業大手アデコアグロと覚書を締結し、ブラジルで再生可能エネルギーを活用したビットコイン(BTC)採掘事業を共同で開始した。
この取り組みは、アデコアグロが保有する230メガワットの再生可能エネルギー余剰分を採掘に活用することを目的とする。
アデコアグロはアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイにまたがって21万400ヘクタールの農地を保有し、年間100万メガワット時を超える再生可能電力を生産している。
現在スポット市場で販売している余剰エネルギーの価格安定化と、ビットコインの上昇による恩恵を期待している。
テザーは採掘業務の管理に独自のMining OSを導入する。
このシステムは数カ月以内にオープンソース化される予定で、運用の透明性と効率性を確保する。
テザーのパオロ・アルドイーノ最高経営責任者は「農業エネルギー生産と最先端のデジタルインフラを連携させる可能性を示すプロジェクト」と述べた。
同社は2025年末までに世界最大のビットコイン採掘企業となることを目指しており、エネルギーと採掘事業に20億ドルを投資している。
このパートナーシップでは、テザーが4月に70%の支配権を獲得したアデコアグロとの既存の関係を活用する。
アデコアグロのマリアーノ・ボッシュ共同創設者兼最高経営責任者は「再生可能エネルギー資産の価値を最大化する革新的な方法を模索している」と説明した。
今回の事業は、農業、エネルギー、ブロックチェーン技術が交わる革新的な事例となる。
アデコアグロは将来的にビットコインをバランスシートに計上することも検討しており、農地資産と同様の長期価値保存手段として位置づける方針。
テザーはUSDTの発行元として知られるが、近年はビットコイン採掘、人工知能、暗号通信など多角化を進めている。
今回の取り組みは、持続可能な採掘モデルとして南米地域での分散型金融インフラ推進を目指す。
新しい暗号資産(仮想通貨)市場が持続可能性への注目を集める中、再生可能エネルギーを活用した採掘事業は環境負荷の低減と収益性の両立を図る新たなモデルとして期待される。
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