スカイブリッジ創業者のスカラムッチ氏が、SWFによるビットコイン本格購入には米国の暗号資産規制の明確化が不可欠だと語った。
スカイブリッジ・キャピタル創業者のアンソニー・スカラムッチ氏は8日、ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)が少額ながらビットコイン(BTC)購入を始めていると明らかにした。
同氏は米国の暗号資産(仮想通貨)規制が明確になるまで大規模な購入は始まらないとの見方も示した。
スカラムッチ氏によると、SWFは現在数兆ドル規模の資産を運用しているが、米国の規制不透明感が大きな障壁となっている。
特に安定したカストディ(資産管理)体制の法的整備やステーブルコインの明確な規制、さらには株式や債券、コモディティのトークン化(デジタル証券化)などが重要な課題だ。
SWFはリスク管理の観点から、これらの制度が整備されない限り、本格的な仮想通貨投資への踏み切りが難しい状況にある。政府系ファンドは世界で約13兆ドル(約1982兆円)の資産を運用しており、金融市場への影響力が非常に大きい。
スカラムッチ氏は、ビットコインの価格が将来的に100万ドル(約1億5000万円)に到達するためには、単なる投機資産としてではなく、グローバルな金融インフラの一部としてSWFに組み込まれる必要があると強調している。
そのための条件として、まず米国でステーブルコイン規制の成立、銀行によるビットコインのカストディ合法化、伝統的金融資産のトークン化進展が挙げられる。
これらの条件が整えば、SWFからの巨額資金流入が期待でき、ビットコイン価格の長期的上昇を後押しするとみられる。
2025年に入り、ドナルド・トランプ大統領が米国政府系ファンド「国家富裕基金」の創設を指示する大統領令に署名したことも注目される。
ビットコイン支持派として知られるシンシア・ルミス上院議員がこのファンドによるビットコイン購入可能性を示唆する投稿をしたことから、政府レベルでの暗号資産投資への期待も高まっている。
現状ではSWFは慎重に少額投資を行っているにとどまるが、規制が明確化されれば大規模投資が実現し、ビットコイン価格を押し上げる可能性がある。複数のアナリストは2025年から2026年にかけてビットコイン価格が15万〜25万ドルに達するとの予測を示している。
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