スコットランドの私立学校ロモンドスクールは12日、英国で初めてビットコイン(BTC)による学費支払いを受け入れると発表した。
この決定は地元および留学生の保護者からの要望に応える形で実現した。
ヘレンズバーグの町に位置するロモンドスクールは、多くの留学生を受け入れている私立の寄宿学校。英紙タイムズの報道によると、学費の暗号資産(仮想通貨)による支払いを希望する声が高まっていたという。
現在、ビットコインの価格は約8万5000ドル(約1220万円)で取引されている。
同校はリスク管理の観点から、ビットコイン決済の受け入れを段階的に導入する方針。受け取った仮想通貨は英ポンドに換金するとしている。また、導入に際しては英国の金融規制を完全に遵守することを表明した。
ロモンドスクールはさらに踏み込んだ姿勢を示した。同校の声明によれば、「英国および世界でビットコインの受容がさらに広がれば、学校として仮想通貨の準備金構築を検討する」としている。
この「ビットコイン準備金」という考え方は、先月トランプ米大統領が署名した大統領令と類似点がある。その大統領令は、米政府がBTCを保有し、さらに購入する方法を模索することを認めるもの。
米国政府はすでに約20万BTCを保有しており、その価値は現在の価格で約167億ドル(約2兆3880億円)に相当する。これらのビットコインの多くは、犯罪事件での押収や没収によるもの。
新しい仮想通貨をほかの資産と同様に準備金として保有することを検討する国が増えており、企業もこの資産の購入を始めている。最大の企業保有者であるMicroStrategyは現在、約6兆3000億円相当のBTCを保有している。
ロモンドスクールの取り組みは、機関投資家や政府に続き、教育機関もアルトコインの採用を進める新たな動きとして注目される。このような教育機関での取り組みは、長期的な仮想通貨投資の可能性を示す一例として専門家から評価されている。
学校側は今後、保護者向けにデジタル資産を安全に保管するためのウォレットの選択についても情報提供を検討しているという。
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