130億円調達の新しい仮想通貨NEWT、取引所上場も46%急落

PayPalが支援する仮想通貨NEWTは、CoinbaseやBinanceへの同時上場にもかかわらず46%急落。トークン配布方法を巡る論争が影響か。

PayPalが支援する自動金融（AutoFi）プロジェクト、Magic NewtonのネイティブトークンであるNEWTは25日、大規模なトークン生成イベント（TGE）を経て主要取引所に上場したものの、価格が大幅に下落した。

この暗号資産（仮想通貨）は、初期価格0.524ドルで取引を開始し、市場の大きな注目を集めた。上場直後には価格が30%急騰し、史上最高値の0.8337ドルを記録した。

しかし、その後は激しい売り圧力にさらされ、本稿執筆時点では最高値から46%下落した0.4515ドルで取引されている。

新しい仮想通貨の異例の上場戦略と激しい値動き

NEWTの上場戦略は、BinanceやCoinbaseといった世界トップクラスの取引所を含む多数のプラットフォームで同時に取引が開始されるという、新規プロジェクトとしては異例の方法で実行された。

Magic Newtonを運営するMagic Labsは、PayPal VenturesやDigital Currency Group（DCG）など著名な投資家から約9,000万ドル（約130億円）を調達しており、その技術力は高く評価されていた。

トークン配布を巡る論争とコミュニティの反発

しかし、今回の価格急落の背景には、トークンの配布方法に対するコミュニティからの強い反発がある。公開された情報によると、プロジェクトへの初期貢献者よりも、一部のインフルエンサーが不当に優遇されたとされ、コミュニティから「不公平だ」との批判が殺到している。

Magic Newtonは今後、投機的な取引だけでなく、トークンが持つ本来の実用性を証明し、ユーザーベースを維持できるかが問われることになるだろう。

明確な価値提案を持つ新しい仮想通貨の登場

こうした市況の中、投資家はより明確な価値提案を持つプロジェクトを模索しており、その一つとして市場の王様であるビットコインの価格と直接連動するユニークなミームコインが注目を集めている。

BTC Bull Tokenは、単なる投機対象のミームコインとは一線を画し、ビットコイン（BTC）が特定の価格目標（例：15万ドル、20万ドル）に到達するたびに、保有者に対してビットコインのエアドロップを実施するという革新的な仕組みを持つ。

このような仮想通貨エアドロップは、プロジェクトの認知度向上やコミュニティ形成において重要な役割を果たす。さらに、ホワイトペーパーによると、ビットコインの価格上昇に合わせてトークンの一部を焼却（バーン）し、供給量を減らすことで希少価値を高める仕組みも導入されている。

現在コミュニティセール段階にあるこのプロジェクトは、ビットコインの成長と共に価値を高めるという設計思想が、新しい形の資産形成を求める投資家から関心を集めている。

BTC Bull （BTCBULL）公式サイト｜X（旧ツイッター）｜テレグラム

Kasumi Kamiyama

国内外の暗号資産ニュース、プロジェクト解説、投資動向などを専門に執筆。