Krakenは米国外顧客向けに米国株・ETFのトークン版「xStocks」を提供開始。ソラナ上で24時間取引可能。
大手暗号資産(仮想通貨)取引所Kraken(クラーケン)は22日、米国外の顧客向けに50種類以上の米国株式・ETFのトークン化商品「xStocks」の提供開始を発表した。
Backed Finance(バックドファイナンス)との提携により、アップル(AAPL)、テスラ(TSLA)、エヌビディア(NVDA)など人気銘柄を24時間年中無休で取引可能になる。
xStocksは、ソラナ(SOL)ブロックチェーン上のSPLトークンとして発行され、従来の市場取引時間の制約を超えた連続取引を実現する。
各トークンは、Backed Financeが保有する現物株式により1対1で裏付けられ、原資産の現金価値での償還が保証されている。
Krakenのマーク・グリーンバーググローバル消費者部門責任者は「従来の米国株へのアクセスは依然として遅く、コストが高く、制限がある。
xStocksでは、ブロックチェーン技術を使用してより良いものを提供し、オープンで即座にアクセス可能、国境のないアメリカの象徴的な企業への仮想通貨投資の機会を実現する」と述べている。
対象銘柄にはSPDR S&P 500 ETF(SPY)なども含まれ、新しい仮想通貨プラットフォームでの取引だけでなく、互換性のあるソラナウォレットでの保有も可能となっている。
このサービスは欧州、ラテンアメリカ、アフリカ、アジアの投資家を対象とし、米国顧客は除外されている。これにより、米証券取引委員会(SEC)との潜在的な規制対立を回避する狙いがある。
Krakenは4月に米国顧客向けに1万1000以上の米国株・ETF取引サービスを開始済みで、今後は英国、欧州、オーストラリアへの拡大も計画している。xStocksはこの並行展開としてブロックチェーン基盤での株式アクセスを提供する。
将来的には、これらのトークン化株式が分散型金融(DeFi)プラットフォームに統合される可能性も視野に入れている。投資家はxStocksを担保として活用したり、スマートコントラクト機能を持つ他のプラットフォームとの連携が期待される。
ソラナが選択された理由について、Krakenは「比類のないパフォーマンス、低レイテンシ、活気のあるグローバルエコシステム」を挙げている。
世界で最も利用されているパブリックブロックチェーンとして、インターネット規模での株式のオンチェーン化に理想的な基盤を提供するとしている。
Backed Financeのアダム・レビ共同創業者は「米国株へのオンチェーンアクセスを提供することで、DeFi対応の24時間グローバル市場の新時代を切り開いている」と表明している。
今後はソラナ以外のブロックチェーンへの展開も検討されており、より多くの取引所やチェーンでのxStocks提供を目指している。この取り組みは、実世界資産(RWA)のトークン化における広範な動きの一環として位置付けられている。
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