著名投資家ロバート・キヨサキ氏が米国経済危機を警告し、ビットコインや金・銀への資産移行を呼びかけた。
「金持ち父さん貧乏父さん」の著者として知られるロバート・キヨサキ氏はこのほど、今後の米国経済危機を警告し、法定通貨から暗号資産(仮想通貨)や金・銀などの実物資産への移行を呼びかけている。
キヨサキ氏は近年、米国の債務膨張や失業率上昇、中央銀行の金融政策によるインフレ圧力を背景に「法定通貨は偽物のお金」と強く主張。実物資産の重要性を説く同氏は、従来の不動産や金・銀に加え、おすすめ仮想通貨の中でもビットコイン(BTC)を資産防衛の中心と位置付けている。
ビットコインの将来価格予想について、キヨサキ氏は複数の見通しを示してきた。2023年2月には「2025年までにビットコインは50万ドル(約6,600万円)に到達する」と予測。
また2024年12月には「2025年に35万ドル(約5,500万円)」との見方を示した。さらに長期的には「2030年に100万ドル」、「2035年までに100万ドル超」との強気な予測も公表している。
キヨサキ氏は大恐慌に匹敵する経済危機が訪れる可能性を警告。米国の財政赤字、労働市場の不安定さ、通貨供給増加が法定通貨の価値を長期的に損なうと指摘している。
こうしたリスクへの対策として、分散型・現物資産へのシフトを強調。その根拠として、ビットコインの半減期による新規発行量減少、世界的な需要拡大、一部国での法定通貨としての採用などを挙げている。
特に注目すべきは、2025年2月にキヨサキ氏が「市場崩壊はすでに始まっている」と警鐘を鳴らし、株式市場や債券市場、不動産市場などすべてのバブルが崩壊し始めていると指摘した点だ。
その中でも「ビットコインが最も早く回復し高値を更新するだろう」との見解を示している。
ビットコインの将来価格に関しては、キヨサキ氏以外にも様々な予測がある。ツイッター(現X)共同創業者のジャック・ドーシー氏は「2030年までに少なくとも100万ドル」と予想。
BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は「2028年までに100万ドル」と見立てている。
一方で、2025年5月現在のビットコイン価格は高値から下落し、ボラティリティの高さや規制環境の不確実性など、投資リスクも無視できない。
キヨサキ氏の発言は幅広い投資家層の注目を集めているが、新しい仮想通貨市場や世界経済には不確実性が多く、実際の値動きは今後の市場環境や各国の政策に大きく影響される。
ゴールドマン・サックスがブラックロックのビットコインETF、IBITの保有株を28%増やし、最大保有機関となった。
コインベースは、サイラー方式の多額ビットコイン投資を断念。分散管理と流動性リスクへの配慮を強調した。
スタンダードチャータード銀行アナリストが、BTC価格予測にてさらに高い成長余地を認めた。機関投資家の資金流入などが背景。
ビットコインは8日、再び10万ドルの大台に迫り市場の注目を集めている。複数の要因が価格上昇を後押ししている。