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JPモルガン、米国債ファンドのクロスチェーン決済をテスト

15.05.2025 7:41 1 分で読了 Kaiki Tsuchioka
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JPモルガン、米国債ファンドのクロスチェーン決済をテスト

JPモルガンは、チェーンリンクとオンドファイナンスと連携し、初の公的ブロックチェーンを使ったトークン化米国債の決済取引を実施。

JPモルガンのブロックチェーン部門Kinexysは14日、チェーンリンクおよびOndo Financeと協力し、パブリックブロックチェーンを利用したトークン化された米国債ファンドの決済テストを完了した。

この取引は、JPモルガンがこれまで主に用いてきたプライベートネットワークから、パブリックブロックチェーンを本格的に活用する初の事例となった。

Ondo Financeとチェーンリンクの技術を活用

今回の取引では、Ondo Financeのトークン化インフラとチェーンリンクのクロスチェーン連携技術が使用された。

資産側では、Ondo Financeが提供するトークン化された米国債ファンド「OUSG」を、現実資産のトークン化に特化されたブロックチェーン「Ondo Chain(テストネット)」上で移転。

決済側では、JPモルガン独自のプライベートブロックチェーン「Kinexys デジタルペイメント」上のアカウント間で実際の資金が動いたことが確認された。

両者の連携には、チェーンリンクのクロスチェーン相互運用プロトコル(CCIP)を活用。Ondo Chain上で動くトークン化資産と、Kinexysによるプライベートな資金移動をつなぎ、取引の両輪である「引渡し対支払い(DvP)」を安全かつ自動的に完結させる役割を担った。

これにより、従来は閉じた世界だった銀行間ネットワークと、公的なブロックチェーンが直接的に接続されたことになる。

規制環境の変化も要因

今回の新しい試みが成立した背後には、米国の規制環境の変化もある。

トランプ政権以降、暗号資産(仮想通貨)を巡る規制が一部緩和され、金融機関によるブロックチェーン技術の利用が進みやすくなった。

従来の「デバンキング」慣行も見直され、仮想通貨インフラの統合が促進された。

このような動きにより、機関が運用するプライベートチェーンとイーサリアム(ETH)などのパブリックチェーンを接続し、より多様な決済オプションと拡張性を顧客へ提供できるようになった。

JPモルガンKinexysの関係者は、「プライベートチェーンとパブリックチェーンを接続することで、より幅広い決済ソリューションが提供できる」と述べている。

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年より暗号資産の情報をブログ、メルマガなどで発信開始。2025年よりCryptoDnesに参画。

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