コインベースは、サイラー方式の多額ビットコイン投資を断念。分散管理と流動性リスクへの配慮を強調した。
大手暗号資産(仮想通貨)取引所のCoinbase(コインベース)は9日、ビットコイン(BTC)への大規模な財務投資を断念した。
コインベースは、約8割の資産をビットコインに割り当てるというマイクロストラテジーの手法を参考に、類似の戦略を一時検討した。
だが、コインベースのブライアン・アームストロングCEOは流動性リスクや上場企業としての安定運営の観点から、高リスクな集中的投資は適切でないと判断した。
この決定は、仮想通貨業界内での経営哲学の違いを浮き彫りにしている。マイクロストラテジーは資本の大部分をビットコインに投じる攻めの姿勢をとるが、コインベースは財務の分散管理によりリスク軽減を優先している。
一方で、コインベースは第1四半期に約1億5300万ドルの仮想通貨を取得し、保有資産は13億ドルに達したとしている。
米ネクスト・テクノロジー・ホールディングも同時期に、ビットコイン保有量を833枚から5,833枚へ大幅に増やした。
同氏はビットコインの将来性を強調し、「ビットコインは金に代わる単純明快な価値保存手段」として、米国の戦略的仮想通貨準備資産の中核に据えるべきだと述べている。
コインベースは仮想通貨業界の規制整備に積極的に取り組んできた。同氏は、規制の明確化が新規参入企業の増加につながる一方、業界全体の信頼性と成熟を促進すると考えている。
さらに、従来の主要銘柄とは別に、新しい仮想通貨に注目する投資家も増加しており、ビットコインの普及と機関投資家の参入が市場規模を100倍に拡大するとの見通しも示された。
コインベースのリスク分散型アプローチは、今後の仮想通貨企業の財務運営に一つの指針を与えるものとなりそうだ。
コインベースは7月21日、米国市場で永久先物風商品をローンチする。ナノBTCとナノETHの契約を提供し、規制下での取引機会を拡大。
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ゲームストップは27億ドルの資金調達を完了。調達資金はビットコインを企業準備資産として購入するために使用される。