Bybit(バイビット)のベン・ジョウCEOは21日、同社が受けたハッキング被害総額14億ドル(約2000億円)のうち、約28%が追跡不能になっていると明らかにした。
盗難された約50万イーサリアム(ETH)の現状について、68.57%は追跡可能であり、27.59%が追跡不能、3.84%が凍結されたと報告。追跡不能となった資金は主にミキサーを通じ、ブリッジ経由でP2P(個人間取引)およびOTC(店頭取引)プラットフォームへ流出した模様だ。
北朝鮮関連ハッカー集団が主に利用したミキサーはワサビ(Wasabi)とされる。一定量のビットコイン(BTC)がワサビで洗浄された後、一部はクリプトミキサー(CryptoMixer)、トルネードキャッシュ(Tornado Cash)、レイルガン(Railgun)に入った。その後、複数のクロスチェーンおよびスワップサービスが実行され、最終的にOTCまたはP2P法定通貨交換サービスへ流入した。
イーサリアムの行方については、84.45%(43万2748 ETH、約12億1000万ドル)がソーチェーン(Thorchain)経由でイーサリアムからビットコインへ転送された。
このうち67.25%(34万2975 ETH、約9億6033万ドル)が3万5772ウォレットにわたり1万3 BTCに変換された(各ウォレット平均0.28 BTC)。1.17%(5991 ETH、約1677万ドル)は1万2490ウォレットにわたりイーサリアムブロックチェーン上に残っている(各ウォレット平均0.48 ETH)。
ビットコインについては、6.34%(944 BTC、約9062万ドル)がワサビミキサーに送られた。また、3.57%(531 BTC、1万8206 ETH相当)がソーチェーン経由でビットコインからイーサリアムへ転送された。
ジョウCEOはこの60日間で5443件のバウンティ報告を受け取り、そのうち70件が有効だったと述べ、「より多くの報告を歓迎し、ミキサーを解読できるバウンティハンターをより多く必要としている」と協力を呼びかけた。
バイビットは2025年2月21日、新しい暗号資産(仮想通貨)史上最大級とされるハッキング被害を受けており、北朝鮮関連のハッカー集団「ラザルス・グループ(Lazarus Group)」の犯行と見られている。FBIは関与した攻撃者のイーサリアムアドレスを公開し、民間セクターに協力を要請している。
ハッキング発覚後には市場に動揺が走り、バイビットから数時間で約100億ドル(約1兆4300億円)が引き出された。一方、Bitget(ビットゲット)がバイビットに対し、無利子・無担保で1億ドル(約143億円)の融資を提供するなど、業界内での支援も見られている。
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