ビットコインは8日、再び10万ドルの大台に迫り市場の注目を集めている。複数の要因が価格上昇を後押ししている。
ビットコイン(BTC)は8日、再び10万ドル(約1,430万円)の大台に接近した。
ビットコイン(BTC)は欧州時間の朝に99,200~99,700ドル(約1,417万~1,426万円)で推移し、一時99,800ドル(約1,427万円)に達した。これは、2025年2月以来最も10万ドルに近い水準である。心理的な節目である10万ドルを目前に、市場には再び高揚感が戻ってきている。
直近では、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利の維持を決定したことから、一時96,100ドル(約1,373万円)まで下落したが、その後急速に回復した。この値動きは、多くの市場参加者がビットコインの底堅さに自信を持ち始めていることを示している。
今回の上昇にはいくつかの要因が絡んでいる。まず、スイスで行われた米中貿易交渉が世界経済の緊張緩和への期待を高め、リスク資産であるビットコインにも買いが集まった。また、米英間の貿易協議の噂も市場全体に強気ムードを与えている。
企業の動きも価格を後押ししている。米投資銀行のモルガン・スタンレーは、E*Trade(イートレード)プラットフォームでの仮想通貨の現物取引統合を模索していると報じられた。
さらに、ストラテジーは210億ドル(約3兆30億円)規模の株式発行でビットコイン追加購入を計画している。米アリゾナ州やニューハンプシャー州では仮想通貨に友好的な法案が進められ、米国内の普及にも追い風となっている。
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市場心理も強気に傾いている。著名投資家のアーサー・ヘイズ氏やサムソン・モウ氏は、ビットコインが20万ドル(約2,860万円)に到達する可能性を示している。テクニカル分析でも「ペナント型」からの上放れが確認されており、さらなる上昇余地が意識されている。
一方、10万ドルや107,000ドル(約1,530万円)といった節目には依然として強い売り圧力が残る。投資家の間では、節目突破によるボラティリティ拡大や新たな資金流入への期待も根強い。高ベータ銘柄であるスタックス(STX)も、ビットコインの強気相場を受けて10%上昇した。
10万ドルというキリの良い数字には本質的な意味はないものの、市場全体に与える心理的なインパクトは大きい。今後も仮想通貨投資においてビットコインの値動きから目が離せない状況が続きそうだ。
追記:日本時間9日深夜、ビットコインの価格が再び10万ドルを突破した。
最近の高値は、2025年1月20日、トランプ米大統領の2期目就任式当日に記録した約10万9,000ドルであった。その後、一時30%下落し、2月には9万1,441.89ドル付近まで値を下げたが、5月1日時点では9万7,483ドルまで回復していた。
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