ウクライナで、中央銀行がビットコイン等の暗号資産を国家準備資産として保有することを許可する法案が提出された。
ウクライナ議会は10日、国立銀行が暗号資産(仮想通貨)を国家準備資産として保有することを認める法案(第13356号)を提出した。
同法案はウクライナ国立銀行法の改正を目指し、ビットコイン(BTC)などのデジタル資産を金や外貨といった従来の準備資産に加えることを可能にする。
今回の法案は、中央銀行に仮想通貨購入を義務付けるものではない。
法案を推進するヤロスラフ・ジェレズニャク議員は「この法案により、ウクライナ国立銀行が仮想資産を国家準備に含める権限を与える。いつ、どのような方法で、どの程度含めるかの決定は、中央銀行の裁量に委ねられる」と説明している。
この柔軟性により、NBUは世界経済の変動に応じて戦略的に準備資産を多様化できるようになる。法案は中央銀行が従来の金や外貨に加え、ビットコインなどのデジタル資産を選択的に保有できる枠組みを提供している。
ジェレズニャク議員は、新しい仮想通貨準備資産の適切な管理がマクロ経済安定に寄与し、デジタル経済発展の新たな機会を創出すると主張している。
法案作成には、仮想通貨業界の専門家が協力している。
大手仮想通貨取引所バイナンスの中東欧地域統括キリロ・ホミャコフ氏との議論も行われ、法案の実現可能性を高める取り組みが進められた。
ウクライナは既に仮想通貨採用で世界トップ10に入っており、Chainalysisの2024年報告書でも高く評価されている。同国の政府関係者は合計で4万6351BTCを保有しているとのデータもある。
この動きは、米国、エルサルバドル、スイス、ブラジルなど、戦略的デジタル資産保有を検討・実施している国々に続くものだ。法案が可決されれば、ウクライナは欧州初の公式ビットコイン保有国となる可能性がある。
戦後復興の文脈においても、現代的な金融商品を国家政策に統合し、おすすめ仮想通貨分野の技術革新を促進する戦略的な動きと位置づけられている。
仏半導体企業シークアンスは8日、ビットコイン財務戦略のため3億8400万ドルを調達。企業の仮想通貨採用の新たな動きとして注目される。
仮想通貨の管理会社リザーブワンがSPAC合併でナスダック上場を計画。BTC主導のポートフォリオで機関投資家向けサービスを提供。
ブラックロックのビットコインETFが設立約1年半で70万BTCを突破。クジラの需要が供給を上回り、市場構造に変化をもたらす。
メタプラネットは、保有するビットコインを担保に企業買収を行う新戦略を発表。デジタルバンク買収も視野に入れ、事業拡大を目指す。