機関投資家向け仮想通貨サービスを手がけるアンバーは、36億円超の資金調達を完了。準備金を拡大しBNB、XRP、SUIも対象にする。
機関投資家向け暗号資産(仮想通貨)金融サービスを手がけるアンバー・インターナショナルは3日、2550万ドルの私募増資を完了したとを明らかにした。
この資金は、同社が設立した1億ドル規模のクリプト・エコシステム準備金の拡充に充てられる。
この準備金は、ブロックチェーン技術の革新とエコシステムの連携支援を目的として2025年初頭に設立されたものだ。
Amber International raises $25.5 million to fuel $100 million crypto reserve strategy https://t.co/1YcSGKgqsR
— The Block (@TheBlock__) July 4, 2025
今回の資金調達を受け、新たにバイナンスコイン(BNB)、リップル(XRP)、スイ(SUI)も購入対象に加える。
当初、準備金の対象はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)に限定されていた。
この戦略的拡大は、主要なブロックチェーンエコシステムへの分散を図るものだ。
特定のエコシステムへの過度な集中を避け、市場の変動リスクを低減する狙いがある。
準備金は、支援対象のブロックチェーン上で画期的なプロジェクトに資金を提供し、機関投資家向けのサービスを拡充するための戦略的な資産プールとして機能する。
準備金は主に、RWAとAgentFiの分野を対象とする。
伝統的な金融とWeb3インフラを繋ぎ、市場アクセスやソリューションといった機関投資家向けサービスの強化を目指している。
今回の私募には、著名な投資企業であるパンテラ・キャピタルやCMAGファンズ、マイル・グリーンなどが参加した。
大手投資家の参加は、アンバーの戦略に対する市場の信頼と、同社が目指すWeb3金融インフラへの期待を裏付けるものとなった。
資金調達は、米国預託株式1単位あたり10.45ドルで実施された。
これは6月25日から27日までのナスダック市場での平均株価に5%の割引を適用した価格であり、株主価値の希薄化を抑えつつ、準備金拡大に必要な資本を確保した形だ。
アンバーは準備金の拡充と並行し、米国や東南アジアでの機関投資家向けサービスの拡大も計画している。
このような大手企業の動きは、主要な仮想通貨だけでなく、市場全体の信頼性を高める。
ロビンフッドは欧州向けにArbitrum上で米国株式トークンを提供開始。200以上の銘柄が取引可能。将来的には独自L2への移行を目指す。
ノルウェー政府はエネルギー節約のため、2025年秋から新規の仮想通貨マイニングを一時的に禁止すると発表。重要産業への電力供給を優先する。
JPモルガンがBase上で決済トークンをローンチ。これを受け分散型取引所AerodromeのTVLが10億ドルを突破し、トークン価格も17%上昇。
英国のOptalysysが、完全準同型暗号(FHE)専用ハードウェア「LightLocker」を発表。ブロックチェーンのプライバシーとセキュリティを向上させる。