中東情勢の影響は限定的か｜新しい仮想通貨AEROが80％上昇

地政学的緊張が市場の不安材料となる一方、新しい仮想通貨AEROが6月以降80％上昇。さらにソラナ基盤Solaxyが5400万ドル調達し話題に。

暗号資産（仮想通貨）市場の時価総額は19日、過去24時間で2.2％下落し、約3兆3760億ドルを記録した。

市場心理を示す「恐怖と欲望指数」は65前後で推移しており、市場は中立からやや強気のムードにある。この水準は、価格が下落した場面で積極的に買いが入る傾向を示唆しており、パニック売りの兆候は限定的とみられる。

中東地域におけるイランとイスラエルの地政学的緊張が市場の不安材料となっているが、一方で機関投資家の資金流入は底堅く推移している。特に、米国発のビットコインETFなどは、過去2週間にわたり純流入を継続しており、市場全体の安定を支える要因となっている。

ビットコインの価格動向とテクニカル分析

ビットコイン（BTC）は現在、10万4000ドルの支持線に極めて近い水準を推移している。 日足チャートは次の大きな動きを予感させる持ち合い局面を示し、取引高は前日比10％減の494億ドルに落ち込んだ。

テクニカル分析によれば、ビットコインは5月以降に高値が順次切り下がるパターンを示し、重要な転換点に来ている。

一方、平均方向性指数は16ポイントで保ち合いを示し、50日および200日EMAは長期的な強気構造を支えるゴールデンクロスを維持している。

新しい仮想通貨AERO、市場の重力に逆らう

ビットコインが停滞し、多くのアルトコインが下落する中、Aerodrome Finance（AERO）は市場で注目を集めた。

6月以降、AEROは80％以上の上昇を記録し、当日だけで14.78％急騰、現在は0.8379ドルで取引されている。

本プロジェクトは、コインベースのBaseチェーンにおける中心的な取引・流動性市場として位置付けられている。

急騰の背景には、先週末に発表されたコインベースのメインアプリへの直接統合がある。 これにより、AEROはコインベースの月間1080万人のアクティブユーザーにアクセスでき、強気な見方が後押しされている。

テクニカル指標もこの勢いを裏付ける。 ADXは30ポイントと強いトレンドを示し、RSIは65.96で買われすぎの域には達していない。

また、短期の移動平均線が長期線を上抜くゴールデンクロスが起これば、本格的な上昇トレンドが確認される可能性がある。

ソラナエコシステムの救世主か？ 新星Solaxyに注目集まる

AEROの成功は、特定ブロックチェーンの課題解決に向けたプロジェクトへの関心の高さを象徴している。 同時に、ソラナ初のレイヤー2ソリューションとして登場したSolaxy（SOLX）が市場関係者の注目を集めている。

ソラナは高速処理で人気を博すが、ネットワーク混雑や信頼性の問題が指摘されている。 Solaxyは、これらのスケーラビリティ問題を根本的に解決することを目指して開発された新しい仮想通貨だ。

ホワイトペーパーでは、ソラナの高いセキュリティ性を引き継ぎながら、トランザクション処理の高速化とネットワークの拡張性向上を実現することが目標として掲げられている。

Solaxyへの期待は現在進行中の先行トークン販売で明らかとなった。 先行販売ではこれまでに総額5400万ドルを超える資金を調達し、市場関係者の強い関心を得た。

ソラナの巨大なユーザーベースを背景に、ネットワーク課題解決のソリューションとして取引所上場後の大幅な飛躍が期待される。

このような課題解決型プロジェクトは、次なる市場の主役となる可能性を秘める。

Solaxy公式サイト｜X（旧Twitter）｜Telegram

Maiko Harimoto

仮想通貨市場のトレンドを正確に捉え、ビットコインをはじめとする主要銘柄の動向を継続的に追っています。Web3.0領域に特化したコンテンツ制作に長年携わり、専門的なテーマでも読者にとってわかりやすく、有益な情報をお届けします。