ヴァンエックのソラナ現物ETFが証券保管振替機構に上場し、SEC承認待ちの最終段階に入った。市場では承認への期待が高まっている。
資産運用会社ヴァンエックが申請中の現物ソラナETFは18日、証券保管振替機構(DTCC)のサイトに掲載された。
提案中のソラナ現物ETFは、ティッカーVSOL、名称VANECK SOLANA TR COM SHS BEN INTとしてDTCCのサイトに登録された。ステータスは有効かつローンチ前で、規制当局の審査は最終段階にあるが、現時点では取引できない。
このETFは、ソラナ(SOL)の価格に連動する設計で、承認されれば、規制された金融商品を通じて機関・個人投資家がソラナに投資できるようになる。
DTCCは金融取引の清算・決済を担う機関であり、そのシステムへの上場は新しいETFを市場に投入するための標準的な手続きの一環である。今回の掲載は、ヴァンエックが将来の暗号資産(仮想通貨)ETFローンチに向けて準備を進めていることを示すものだ。
しかし、これは米SECによる承認を意味するものではない。ETFの取引、組成、償還といった全ての活動は、米SECからの正式な許可が下りるまで不可能である。
現在、このETFには決済カテゴリDが割り当てられており、これは承認されるまで休眠状態、つまり非アクティブであることを示している。したがって、投資家は米SECの最終判断を待つ必要がある。
市場関係者の間では、承認に対する楽観的な見方が広がっている。アナリストの一部は、ソラナネットワークの信頼性の向上と開発者活動の活発化を理由に、SECによる承認の可能性を90%と予測している。
ソラナは、高速かつ低コストな取引を特徴とし、分散型アプリケーションの分野でイーサリアム(ETH)の強力な競合相手と見なされている。その魅力から、投資商品の基盤としても注目を集めている。
規制の観点では、米SECはこれまで現物ビットコインと現物イーサリアムETFを承認してきたが、他のアルトコインに対しては慎重な姿勢を維持してきた。
今回のソラナETFを巡る動きは、規制当局がビットコインやイーサリアム以外のデジタル資産に対しても、より寛容な姿勢へ転換する兆候かもしれない。
DTCCへの掲載は前進を示すが、米SECの審査は継続中で、承認時期は未定となっている。一部アナリストは数カ月以内の承認を見込むが、公式なスケジュールは発表されていない。
現物ソラナETFの進展は、仮想通貨ETF市場の拡大に直接影響を与える要素の一つとなっている。
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