テザーCEO、企業価値が5,150億ドルに達するとの試算に対し、控えめな評価との見解を示し、株式公開の予定はないと強調。
ステーブルコイン大手Tetherのパオロ・アルドイーノCEOは7日、同社が株式公開した場合の企業価値が5150億ドル(約74兆1600億円)に達するとの試算について、「美しい数字だが少し弱気かもしれない」との見解を示した。
この評価額が実現すれば、テザーは世界で19番目に大きな企業となり、コストコやコカ・コーラといった巨大企業を上回る規模となる。
同CEOは、この評価額がビットコイン(BTC)と金の準備資産を十分に反映していない可能性があるとして、実際の企業価値はさらに高い可能性を示唆。IPOについては「公開する必要はない」と明確に否定し、非公開企業としての独立性を維持する方針を改めて強調した。
今回の評価額は、Artemisの創設者ジョン・マ氏が提唱したものだ。マ氏は、テザーの2024年の純利益130億ドルと、2025年のEBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)予測74億ドルを基に算出している。
具体的には、2024年の純利益130億ドルのうち、70億ドルは米国債やレポ取引から、残りの50億ドルはビットコインと金の未実現利益によるものとされている。
マ氏の予測では、2025年にテザー(USDT)の供給量が500億ドルから600億ドル増加し、平均供給量が1700億ドルに達すると想定している。
この試算は、サークル社の高い69.3倍のEBITDA倍率をテザーに適用したもので、連邦準備制度理事会(FRB)の金利が4.2%程度で安定することを前提としている。ただし、ビットコインと金の未実現利益はEBITDA計算に含まれていない点に注意が必要だ。
サークル社の成功したIPOは、ステーブルコイン発行企業として初めてニューヨーク証券取引所に上場した歴史的な出来事となった。同社は3100万株を1株31ドルで公開し、81億ドルの企業価値を目指している。初日の取引では株価が大幅に上昇し、市場の期待の高さを示した。
これに対し、アルドイーノCEOは「公開する必要はない」と簡潔に述べ、テザーが非公開企業としての戦略的自由度と独立性を重視していることを明確にした。
業界の著名投資家らは、テザーの将来的な企業価値についてさらに楽観的な見方を示している。ビットコイン推進派のアンソニー・ポンプリアーノ氏は「最終的には1兆ドル」、Twenty One Capitalのジャック・マラーズCEOも「1兆ドル超え」と予測している。
現在、テザーのUSDTは時価総額1548億ドルで暗号資産(仮想通貨)市場第3位を維持している。同社は最近、Twenty One Capitalの過半数株式を取得し、ストラテジー、MARA Holdingsに次ぐ世界第3位の企業ビットコイン保有者としての地位も確立している。
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