ハイパーリキッド（HYPE）仮想通貨とは？将来性や価格を解説

小田切 和也

Last Updated: 16 7月 2025 Verified By: 須藤 智也

「ハイパーリキッド（HYPE）って何？これから伸びる仮想通貨なの？」最近SNSやコミュニティでHYPEの名前を耳にして、気になっている方も多いのではないでしょうか。

2024年末の大規模エアドロップで注目を集めて以来、ハイパーリキッドは分散型金融（DeFi）分野で急速にユーザーを増やし、革新的な技術力とユニークなエコシステムで存在感を高めています。

そこで本記事では、以下のポイントをわかりやすく解説します。

• HYPEの基本情報と他プロジェクトとの違い
• 過去の価格推移と注目ポイント
• 将来性を支える5つの競争優位性

HYPEに投資を検討している方や、これからDeFiを深く学びたい方は、ぜひ最後まで読んで後悔のない判断に役立ててください。

仮想通貨ハイパーリキッド（HYPE）とは？

Hyperliquid（ハイパーリキッド）は、中央集権型取引所（CEX）と同等の取引速度と利便性を、ブロックチェーン技術によって完全に分散型で実現することを目指した革新的なプラットフォームです。

特に注目されているのは、永久先物取引（Perpetual Futures）をメインとする分散型取引所（DEX）でありながら、すべての取引がオンチェーンで処理される「完全オンチェーンオーダーブック」を採用している点です。

Hyperliquidは、性能とスケーラビリティを最大化するために、独自のレイヤー1（L1）ブロックチェーンをゼロから設計しており、HyperBFTという高速かつ高セキュリティのコンセンサスアルゴリズムを使用。

また、取引にかかるガス代がゼロである点も特徴です。通常のDEXではガス代が発生しますが、Hyperliquidでは独自の設計によりこのコストを排除しており、ユーザーはより低コストで取引することが可能です。

HYPEトークンの仕組み・役割

HyperliquidのネイティブトークンがHYPE（ハイプ）です。

HYPEは単なる投機的なトークンではなく、以下のようにエコシステム内で重要な役割を担っています。

• ネットワークのセキュリティ強化：バリデーターはHYPEをステーキングすることで、取引の検証やネットワークの安全性を支えます。
• 取引手数料の支払い・割引：HYPEを使って取引手数料を支払うと割引を受けられるため、アクティブなトレーダーにとってコスト削減効果があります。
• ガバナンス参加：保有者はHYPEを通じてプロジェクトの方針や改善提案の投票に参加することができます。
• 買い戻しとバーンによる価格安定化：プラットフォームで得た収益の一部をHYPEの買い戻しに充てる仕組みがあり、市場での供給量を調整することで価格の安定性を高めることが目指されています。

HYPEトークンはなぜ注目されているのか？

Hyperliquidは、既存のDEXが抱える「流動性不足」「取引の遅延」「高いガス代」といった課題を解決する革新的な設計で注目を集めています。

2024年末に行われた大規模エアドロップにより、世界中の多くのユーザーがHYPEを手に入れたことで、コミュニティが一気に拡大しました。

さらに、HyperEVMと呼ばれる独自のEVM互換環境を実装し、他のDeFiアプリケーションやスマートコントラクトとの連携を強化する計画も進んでいます。

仮想通貨ハイパーリキッド（HYPE）の特徴

仮想通貨ハイパーリキッド（HYPE）の特徴を代表的な3つに絞って具体的にわかりやすく解説します。

①：完全オンチェーンオーダーブックで高い透明性

HYPEが使われるHyperliquidの最大の特徴は、従来のDEXでは一般的だったオフチェーンの注文管理を一切行わず、すべての注文・約定・キャンセルがブロックチェーン上で処理される点。

これによりユーザーは取引内容をいつでも検証でき、レバレッジ仮想通貨取引所の不正やブラックボックス化を防ぐことができます。

オンチェーンでありながらCEX並みの低スリッページを実現しており、大口の機関投資家から個人投資家まで、公平な取引環境が確保されているのです。

透明性が高いことで、信頼性を重視するDeFi参加者にとって大きなメリットとなっています。

• すべての取引データがブロックチェーンに記録され改ざん不可
• オフチェーン管理なしで注文の公平性と透明性を保証
• 大口取引でもスリッページが少なく、機関投資家にも適した環境

②：独自設計レイヤー1とHyperBFTで分散型でも超高速処理

Hyperliquidはゼロから構築された専用のレイヤー1ブロックチェーンを採用しており、既存の汎用チェーンとは異なり取引処理に特化。

その中核となるのが、Hotstuffに着想を得た独自の「HyperBFTコンセンサス」で、従来のPoWやPoSとは違い、高速かつビザンチン障害耐性を持つ仕組みを実現しています。

この仕組みによりブロック生成時間はわずか0.07秒、1秒未満で取引確定が完了するため、中央集権型取引所や先物仮想通貨取引所と同等のレスポンス速度を分散型で提供も可能に。

これにより、高頻度取引や大量注文でも待ち時間なく執行が可能となり、DeFiの常識を覆す高性能を実現しています。

• 独自のレイヤー1ブロックチェーンで処理に最適化
• HyperBFTが高速かつ安全なコンセンサスを可能に
• 分散型でもCEXに匹敵する1秒未満の確定スピードを実現

③：ユーザー還元型のトークノミクスで長期価値を創出

HYPEトークンは単なるミームコインではなく、Hyperliquidエコシステム内で多彩な役割を担います。

取引手数料の支払いに使用することで大幅なディスカウントが受けられるほか、一定量をステーキングすることでネットワークのセキュリティ維持に貢献し、報酬を獲得可能。

さらに、得られた収益の一部をHYPEの市場買い戻しに充てる「バイバック戦略」により、流通量の調整と価格の下支えを行っています。

これらの仕組みはHYPE保有者のインセンティブを高めるだけでなく、プロジェクトの持続可能性を強化し、エアドロップなどの追加報酬機会も用意されています。

• 取引手数料の支払いで割引が受けられるユーティリティ機能
• ステーキングで報酬を得てネットワークセキュリティに貢献
• 収益を用いたバイバックで供給調整し価格安定化を図る

ハイパーリキッド（HYPE）仮想通貨の価格動向

HYPEは、上場から間もない銘柄でありながら、革新的な技術基盤、積極的なコミュニティ還元、そして独自の価格安定化メカニズムによって、市場の注目を維持し、力強い価格推移を見せています。

2024年11月末～12月のHYPE価格推移

HYPEは2024年11月29日にローンチし、初値は約1.8ドルでした。

Hyperliquidのテストネットで積極的に参加したユーザーへの大規模なエアドロップが話題を呼び、多くの保有者が一気に利益確定を進めた一方、プロジェクトの将来性に期待した新規投資家が参入し、12月下旬には25ドル前後まで高騰しました。

ローンチ初期にしては異例の大幅な上昇率となり、DeFi市場内でも注目度が一気に高まりました。

2025年1月～3月のHYPE価格推移

2025年初頭には、エコシステムの拡充期待やHyperEVMの実装予定などが買い材料となり、HYPEは一時35ドルを突破しました。

しかし、3月にはJELLY事件と呼ばれる特定銘柄の価格操作騒動が発覚し、Hyperliquid運営が緊急清算を行うなどの事態に発展。

これにより草コイン市場の一部からは「分散型取引所でも運営が介入するのか」という不安が広がり、HYPE価格も一時20ドル台にまで調整局面を迎えました。

2025年4月～6月のHYPE価格推移

3月の混乱を経て、Hyperliquidはオラクルシステムの改善や不正取引防止策を強化。4月以降は市場の信頼が徐々に回復しました。

加えて、5月にHyperEVMのメインネットが無事にローンチされたことで、既存のDeFiアプリケーションが次々とHyperliquid上で稼働を始め、HYPEのユーティリティ需要が高まりました。

この好材料を受けて価格は再び40ドル台に戻り、6月末には45ドルを超えるなど堅調に推移しました。

2025年7月のHYPE価格推移

2025年7月は、米中貿易摩擦の緩和や一部の地域でのおすすめ仮想通貨市場への好材料が重なり、仮想通貨市場全体がリスクオンムードとなっています。

HYPEもエコシステムの拡大と大型パートナーシップの発表が追い風となり、7月中旬にはついに過去最高値である47〜50ドル水準を更新中です。

今後は、追加のバイバック戦略や新規dAppsの稼働状況が引き続き注目されています。

ハイパーリキッド（HYPE）仮想通貨の将来性・優位性について

ハイパーリキッド（HYPE）は、プレセール仮想通貨業界において、従来の課題を解決する革新的なソリューションとして注目を集めています。

ここでは、HYPEが持つ核心的な競争優位性について詳しく解説し、その将来性を分析します。それでは詳しく見ていきましょう。

1. DEX専用設計の独自レイヤー1ブロックチェーン
2. 完全オンチェーンオーダーブックと透明性
3. HyperEVMによるシームレスなスマートコントラクト統合
4. 自己資金での独立開発とコミュニティファースト運営
5. 持続可能なトークノミクスと強力な実需構造

①：DEX専用設計の独自レイヤー1ブロックチェーン

Hyperliquidは、汎用チェーンではなく「分散型取引所に特化したレイヤー1ブロックチェーン」を一から設計している点で、他のプロジェクトとは一線を画します。

独自開発のHyperBFTコンセンサスアルゴリズムは、HotStuffから着想を得つつもDEX取引の高速処理に最適化されています。

中央集権型取引所やオプション仮想通貨取引所などに匹敵する取引速度を確保しつつ、完全分散化を実現しています。

また、取引手数料の低さと即時確定は、一般ユーザーにとっても大きなメリットです。

結果として、従来のDEXで課題だった「スピード」「コスト」「安定性」を克服し、CEXの代替を目指す次世代のDEX基盤として成長が期待されます。

②：完全オンチェーンオーダーブックと透明性

多くの分散型取引所が一部オフチェーン処理に頼る中で、Hyperliquidは取引の全てをオンチェーンで完結させる仕組みを実現しています。

ユーザーは全ての注文・キャンセル・取引履歴をブロックチェーン上で検証できます。

この透明性は、規制強化が進む中で「新しい仮想通貨オンチェーンの全履歴公開」が強みとなり、規制対応や監査対応のしやすさでも大きな差別化ポイントです。

③：HyperEVMによるシームレスなスマートコントラクト統合

HyperEVMは、2025年にローンチされたHyperliquid独自のEVM互換環境です。

高速DEX機能とEthereumスマートコントラクトの柔軟性を1つのプラットフォーム上で完結させることができます。

従来のEVM環境では、ガス代の高騰やネットワーク混雑が課題でしたが、HyperEVMでは取引速度を犠牲にすることなくサブセカンド決済が可能に。

加えて、HIP-3の導入により、誰でも市場を立ち上げられるパーミッションレスな仕組みが、開発者コミュニティの拡大とエコシステムの多様化を加速しています。

④：自己資金での独立開発とコミュニティファースト運営

Hyperliquidは、VC（ベンチャーキャピタル）からの資金調達を一切受けていません。

開発資金は完全自己調達でまかない、4年以上のロックアップで創業者報酬を固定することで、短期的な利益回収圧力に左右されない体制を確立しています。

承認されればアクセスが容易になり、市場流動性や価格安定に寄与する可能性があります。

さらに、金融工学に精通したハーバード・MIT出身のエンジニアが率いる開発チームにより、透明性の高いガバナンスが実現されています。

この「利益相反のない開発姿勢」は、長期保有の安心感を高め、機関投資家からの信頼獲得にもつながります。

⑤：持続可能なトークノミクスと強力な実需構造

HYPEトークンの経済設計は、単なるICO仮想通貨に留まらず、ステーキング・手数料支払い・マーケットメイク報酬など多用途で活用されます。

加えて、NASDAQ上場企業のSonnet BioTherapeuticsとの提携など、実ビジネスでの財務活用も進んでおり、単なる投機通貨から「DeFiを支えるアルトコイントークン」へと位置づけが進んでいます。

このように、供給面での希少性向上と需要面での持続的な利用シナリオが両立しており、一時的なバブルで終わらない安定成長が期待されます。

まとめ

今回はハイパーリキッド（HYPE）の特徴や最新動向、そして将来性のカギを握るポイントについて詳しくお伝えしました。

HYPEは、独自のレイヤー1ブロックチェーンとHyperBFTコンセンサスによる圧倒的なスピードと透明性、そして完全オンチェーンのオーダーブック型取引という強みを武器に、分散型取引所（DEX）の新たなスタンダードを目指しています。

さらに、VCに頼らない自立型の運営体制や、持続可能なバイバック・ステーキングの仕組みなど、長期的に保有者に利益をもたらす設計が多くのユーザーに支持されています。

2025年の仮想通貨バブルの中、HYPEはまだ成長段階にあるプロジェクトです。ぜひ引き続き、最新のアップデートを確認してチャンスを掴んでください。

ハイパーリキッド（HYPE）に関してよくある質問

小田切 和也

2021年よりビットコイン運用を開始。暗号資産ブログにてNFTやDeFi、Web3ゲームに関する情報を発信。2024年より暗号資産ライターとして従事。