イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は30日、2025年における自身の重点分野を発表した。
具体的には、シングルスロット・ファイナリティの実現、スマートコントラクト実行のアップデート、プライバシーの向上などが含まれる。
ブテリン氏の計画では、イーサリアム(ETH)の技術的基盤の強化が中心的な位置を占める。特に、2025年5月7日に予定されているPectraアップグレードは、重要な実装マイルストーンとなる。
このアップグレードには、通常のアカウントにスマートコントラクト機能を持たせることを可能にするEIP-7702や、Layer 2のスケーリングを支援するためのブロブ容量倍増などが含まれる。
Pectraアップグレードは、複数のEIPで構成されており、その内容はEthereumのパフォーマンスやセキュリティ、スケーラビリティを大きく向上させることを目的としている。このアップグレードにより、ステーク量の動的な調整を可能にし、ネットワークパフォーマンスの最適化を図る予定だ。
ブテリン氏は最近、イーサリアムの拡張性を向上させるためにRISC-Vと呼ばれる命令形式への移行を提案した。これにより、ケースによっては最大100倍以上イーサリアムの効率性を向上できる可能性があるという。
イーサリアムの基盤強化と並行して、ブテリン氏は分散型エコシステムの広範な発展も推進する。この背景には、イーサリアム財団の信頼回復という課題もある。Pectraの実装は、技術的な進化だけでなく、財団の組織力を市場に示す試金石となる。
2025年1月、ブテリン氏はイーサリアム財団の変革に取り組んでいることを明かした。具体的な目標として、財団リーダーシップ層の技術的専門知識の向上、エコシステムとの双方向コミュニケーションの改善、新たな人材の獲得と実行スピードの向上、アプリ開発者へのサポート強化、分散型技術・プライバシー技術の利用促進などを挙げている。
具体的な取り組みとしては、新しい暗号資産(仮想通貨)のある通信ツールの開発、代替的なガバナンスモデルの探求、マルチチェーン間の相互運用性向上などが含まれる。
ブテリン氏は、暗号技術、ソーシャルプラットフォーム、ガバナンスメカニズムにおけるオープンソース開発の重要性を強調し、自己持続可能なエコシステムの育成を目指す姿勢を示した。「もし、あなたが本当に世界を変えようと考えているなら、『楽しく』やることが不可欠だ」というブテリン氏の言葉は、仮想通貨投資の価値観を象徴するものとなっている。
2021年に仮想通貨投資を始める。以降、同分野での専門的な知識を深めながら自身のブログ・ライターとしても活動。仮想通貨に関する深い理解を活かして複数のメディアで多くの記事を執筆。初心者に寄り添った簡潔な解説を得意とする。
資産運用会社の21Sharesは1日、米国証券取引委員会(SEC)に対し、現物のスイ(SUI)を裏付けとする上場投資信託(ETF)の設立を申請した。 同社はこれと同時に、Suiブロックチェーンの開発を手掛けるMysten […]
Visaは30日、ステーブルコインプラットフォームのBridgeとの提携を発表した。この提携は、フィンテック開発者がステーブルコインに連動したVisaカードを提供することを可能にするものだ。 Bridgeは、最近Stri […]
暗号資産(仮想通貨)企業のリップル社は30日、ステーブルコイン発行大手サークルに対し、40億ドルから50億ドル(約5,720億円~7,150億円)での買収を提案したものの、拒否されたことが明らかになった。 サークルは現在 […]
イーサリアムのコア開発者らは28日、2025年後半に予定されている次期大型アップグレード「Fusaka」からEVM Object Format(EOF)を除外することを決定した。 ティム・ベイコ氏はEOF除外の主な理由と […]