ビットコイン（BTC）現物ETFとは？承認の流れや、一覧を解説

ビットコイン（BTC）ETFの市場規模は急速に拡大しており、従来の暗号資産（仮想通貨）投資の在り方を根本から変えつつあります。トランプ大統領は仮想通貨に前向きな姿勢を示しており、ビットコインETFの今後にも好影響を与えるでしょう。ビットコインETFについて理解することで、最新の投資トレンドを活用した資産形成が可能になります。

本記事では、ビットコインETFの基本的な仕組みから特徴、国内外での承認状況、将来性まで徹底解説します。ビットコインの投資戦略を考える上で欠かせない情報を解説するため、ぜひ最後までお読みください。

ビットコイン（BTC）現物ETFとは？

ビットコインETFとは、ビットコインを裏付け資産として保有し、その価値に連動する仮想通貨の投資信託です。投資家はビットコインを直接購入せずに、ETFを通じてビットコインの価格変動の恩恵を受けられます。

ビットコインETFについて押さえておくべきポイントは、以下の通りです。

• ビットコインETFの特徴と仕組み
• ビットコインETFと直接購入の違い
• ビットコインETFの一覧
• 世界各国のビットコインETFの現状

ビットコインETFの特徴と仕組み

ビットコインETFは、株式や債券などを対象にした投資信託の一種で、証券取引所に上場しています。通常のETFは特定のインデックス（市場や資産の動きを示す指標）に連動するよう設計され、分散投資を簡単に行えるのが特徴です。

ビットコインETFには「先物ETF」と「現物ETF」の2種類が存在します。

• ビットコイン先物ETF：ビットコインの先物契約を保有する投資信託。実際のビットコインではなく将来の価格に関する契約に投資するため、長期保有すると「ロールオーバー」コストにより実際のビットコイン価格との乖離が生じる可能性があります。
• ビットコイン現物ETF：実際のビットコインを保有する投資信託。証券取引所で株式のように売買でき、仮想通貨取引所を利用せずにビットコインに投資できます。税務申告が簡素化され、より直接的にビットコイン価格に連動します。

一般的に「ビットコインETF」と言えばビットコイン現物ETFを指すケースが多いです。

ビットコイン現物ETFは、ビットコインを裏付けにした上場投資信託であり、証券口座を通じて簡単に取引可能です。ビットコインの日本人成功者も複数存在しており、今後の将来性も期待されています。

ビットコインETFと直接購入の違い

ビットコインETFは取引所で取引される証券の一種で、ビットコインそのものではなくETFを購入します。投資信託でのビットコインの購入は、より手軽でリスク管理がしやすい方法と言えるでしょう。

一方、ビットコインを直接購入する場合は、ビットコインウォレットの管理やセキュリティ対策、取引所での購入手続きが必要になります。しかし直接保有の場合、素早い移動や支払い、換金が可能で、自分の好きなおすすめ仮想通貨ウォレットで保管できるという大きなメリットがあります。

ビットコインマイニングで報酬を得る方法もありますが、巨額の投資資金が必要なため、現実的な方法とは言えません。ビットコインETFは個人投資家でも気軽に投資できる、新しい仮想通貨投資のスタイルです。

ビットコインETFの一覧

ビットコインETFは、米国の証券取引所で購入可能です。代表的なビットコインETFの一覧は、以下の通りです。

• グレイスケール ビットコイン トラスト（GBTC）
• アーク 21シェアーズ ビットコインETF（ARKB）
• ビットワイズ ビットコインETF（BITB）
• バークリー ビットコイン ファンド（BRRR）
• インベスコ ギャラクシー ビットコインETF（BTCO）
• ウィズダムツリー ビットコイン ファンド（BTCW）
• ハッシュデックス ビットコイン フューチャーズETF（DEFI）
• フランクリン ビットコインETF（EZBC）
• フィデリティ ワイズ オリジン ビットコイン ファンド（FBTC）
• ヴァンエック ビットコイン トラスト（HODL）
• iシェアーズ ビットコイン トラスト（IBIT）

世界各国のビットコインETFの現状

2024年1月、米証券取引委員会（SEC）はビットコインの上場投資信託（ETF）の上場申請を承認しました。現物ETF承認は仮想通貨市場全体への信頼を高め、多くの仮想通貨投資家を市場に引き込み、結果としてビットコイン価格は大きく上昇しました。

2025年は仮想通貨バブルが予想されており、ビットコインETFによる資金流入で、マーケット全体の長期的な価格上昇への期待が広がっています。日本でのビットコインETFにはSBIなどが関心を示しており、今後の展開が注目されます。

ビットコイン（BTC）ETF承認の歴史と経緯

ビットコインETFの承認は、仮想通貨市場における重要な転換点となりました。2024年に米国で現物ビットコインETFが承認された背景や、承認までの歴史について解説します。

ビットコイン承認に関する歴史は、以下の通りです。

• ビットコインETF承認までの流れ
• ビットコインETF承認後の状況

ビットコインETF承認までの流れ

ビットコインETFがいつ承認されたか、気になる方もいるかもしれません。ビットコインETFは長年にわたり、多くの申請が規制当局によって却下されてきましたが、2024年に米国で初めて承認されました。

承認プロセスの詳細は、以下の通りです。

1. ETF運営会社がSECに提案書を提出
2. SECが提案書を公開し、一般からコメントを募集
3. SECが市場の透明性、価格操作リスク、投資家保護の観点から審査
4. 必要に応じて審査期間の延長や追加資料の提出要請
5. SECが承認・却下を決定。承認後も実際のローンチまで手続きが続く（目論見書の最終確認など）

ビットコインETF承認後の状況

ビットコイン現物ETF承認後、市場には顕著な変化が見られます。ETF承認やビットコイン半減期の影響により、ビットコイン価格は大幅に上昇し、投資家の間では長期的な価格上昇への期待が広がっています。

また、ビットコインに続きイーサリアム現物ETFも承認され、仮想通貨ETF市場全体の拡大が進んでいます。投資商品の多様化が進み、より多くの投資家が仮想通貨市場にアクセスしやすくなりました。

2025年は「仮想通貨ETFの年」と呼ばれるほど新規申請・承認が相次ぐ見込みで、インデックス型や複合型ETF（BTC＋ETHなど）も登場する予定です。

ビットコイン（仮想通貨）ETFのメリット

ビットコインETFは、ビットコインへの投資をより身近にする金融商品として注目を集めています。投資家はビットコインETFを活用することで、安全性の向上、取引の手軽さ、そして分散投資の恩恵を受けられます。

ビットコインETFのメリットは、以下の通りです。

• 直接購入と比較した際の安全性
• 既存の証券口座で取引可能
• ポートフォリオ分散が可能

直接購入と比較した際の安全性

ビットコインETFは、現物ビットコインの直接購入よりも安全性が高いとされています。その理由は以下の通りです。

• 専門知識を持つ機関による管理
• 厳格なセキュリティ対策の実施
• ハッキングや盗難リスクの大幅な軽減

個人でビットコインを管理する場合、秘密鍵の紛失や管理ミスによるリスクが伴いますが、ETFでは証券会社が責任を持って管理するため心配不要です。

また、万が一の流出被害に備え、運用会社の管理体制や保証制度を確認することで、さらに安全性を高められます。ビットコインETFは、セキュリティ面での不安を軽減し、安心して仮想通貨投資ができる環境を提供します。

既存の証券口座で取引可能

既存の証券口座を通じて取引できる点も、ビットコインETFの大きなメリットです。通常のビットコイン取引では仮想通貨取引所の口座開設が必要ですが、ビットコインETFなら既存の証券口座で株式や投資信託と同様に取引可能です。

証券口座で取引できることのメリットは、以下の通り。

• 新たな口座開設手続きが不要
• 普段の株式投資と同じ操作で取引可能
• ポートフォリオ全体の管理が容易

SBIなど国内の証券会社でもビットコインETF関連商品の取扱いが始まっており、日本の投資家にとってもビットコインETFへのアクセスが徐々に広がっています。ビットコインETFはスムーズな取引を提供し、仮想通貨投資への参入障壁を大きく下げる選択肢となっています。

ポートフォリオ分散が可能

ビットコインETFは、効果的なポートフォリオ分散の手段として注目されています。ビットコインは株式や債券といった伝統的な資産とは異なる値動きをするため、ポートフォリオに組み込むことでリスク分散効果が期待できます。

ビットコインETFのポートフォリオ分散効果は、以下の通り。

• 相関性の低さ：従来の金融資産との値動きの相関が低い
• リスクヘッジ：株式市場低迷時の損失抑制効果
• 少額投資：少額から投資可能で組み込みやすい
• 流動性：取引所取引でいつでも売買可能

最近では、米国の関税政策やインフレ懸念などマクロ経済環境の悪化が指摘される中、ビットコインは底堅い動きを見せています。ビットコインETFの需要も、今後大きな広がりを見せるでしょう。

ビットコイン（仮想通貨）ETFのデメリット

ビットコインETFは仮想通貨投資の新たな選択肢として注目されていますが、投資判断の前に理解すべきデメリットがあります。現物ETFとは異なる特有のリスクや課題を把握しておくことが重要です。

価格変動リスクと市場流動性

ビットコインETFは、基本的に原資産であるビットコインの価格変動の影響を直接受けます。仮想通貨マーケットは従来の金融市場と比較して価格変動が激しく、ETFの価値も大きく上下する可能性があります。

市場流動性の問題も無視できません。取引量が少ない時間帯や市場混乱時には、以下のような状況が発生するケースがあります。

• 希望する価格での売買が困難になる
• 売買スプレッドが拡大する
• 大口取引による価格への影響が大きくなる

特にビットコインETF市場はまだ発展途上であり、従来のETF商品と比較して流動性が低い商品もあるため、注意が必要です。投資前に各ETF商品の取引量や流動性指標を確認しましょう。

規制環境の影響

ビットコインETFは規制環境の変化に敏感です。仮想通貨やミームコインに対する規制は国や地域によって大きく異なり、頻繁に変更される傾向があります。

規制変更によって起こりうる影響は、以下の通りです。

• ETFの取引制限や停止
• 運用コストの増加
• 税制の変更による収益性への影響
• ETF運用会社への追加要件

例えば、米国でのビットコインETF承認プロセスは長期間にわたり、SECの判断一つで仮想通貨や草コイン市場全体が大きく動きました。日本でビットコインETFを購入する場合も、国内と海外の規制の違いを理解しておく必要があります。

管理手数料と運用コスト

ビットコイン投資信託には様々なコストが発生します。長期的な収益性に大きな影響を与える可能性があるため、事前に把握しておくことが重要です。

代表的なコスト項目は、以下の通り。

• 管理手数料：ETFの純資産に対して課される年間費用。通常0.5%～2.0%。
• 売買手数料：購入・売却時に発生する取引コスト。証券会社により異なる。
• カストディ費用：仮想通貨の安全な保管に関わるコスト。管理手数料に含まれる場合が多い 。
• 税金関連費用：各国の税制に対応するためのコスト。地域により異なる。

特に注目すべきは、従来の株式ETFと比較して、ビットコインETFの管理手数料は一般的に高めに設定されている点です。ビットコインETF関連商品を検討する際は、上記のコスト構造を十分に理解しておくことが重要です。

ビットコイン（仮想通貨）ETFの購入方法

ビットコインETFは、仮想通貨に投資できる金融商品として注目を集めていますが、日本で直接購入することはできません。ビットコインETFの購入方法について、以下のポイントを押さえておきましょう。

• ビットコインETFはどこで買える？
• ビットコインETFは日本で買える？
• ビットコインETFの購入方法

ビットコインETFはどこで買える？

ビットコインETFは基本的に、従来の株式や投資信託と同様に証券取引所を通じて購入できます。通常のビットコインの買い方とは異なるため、注意が必要です。

具体的な手順は、以下の通りです。

• ビットコインETFを取り扱っている証券会社に口座を開設
• 株式と同じように売買注文を実行

ただし、2025年の執筆時点では、日本の証券会社ではビットコインETFの取り扱いがなく、海外の証券取引所で購入する必要があります。

ビットコインETFは日本で買える？

2024年12月現在、日本ではビットコインETFは承認されておらず、日本の証券会社を通じて購入することはできません。購入できる国は、米国や香港など一部に限られています。

日本でビットコインETFが承認されれば、証券口座を通じて手軽に仮想通貨に投資できるようになり、投資家層の拡大が期待されます。ただし、現時点では具体的なETF承認時期は未定であり、今後の動向に注目が必要です。

SBIなど一部の証券会社は、海外のビットコインETF取扱いに向けた準備を進めているという情報もあります。海外の証券会社に口座を開設して購入する方法もありますが、税金や手続きのハードルが高いため、検討する際は専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

ビットコインETFの購入方法

日本でビットコインETFが承認された場合、以下の手順で購入できるようになると考えられます。

• ビットコインETFを取り扱っている証券会社に口座を開設
• 証券口座に投資資金を入金
• ビットコインETF銘柄を選んで購入注文を実行
• 証券口座でビットコインETFの運用状況を確認

購入後は必要に応じて売却することも可能です。ビットコインETFは価格変動リスクがあるため、投資する際はリスク管理を徹底しましょう。

現在は日本でビットコインETFを購入することはできないため、SBIグループの「SBI暗号資産ファンド」を活用したり、ビットコインやプレセール仮想通貨で積立投資する方法を検討しましょう。

ビットコイン（仮想通貨）ETFの将来性

ビットコインETFは、仮想通貨市場への新たな投資の道を開き、将来性に大きな期待が寄せられています。ビットコインETF承認後の価格動向、資金流入予測、そして仮想通貨ETFの今後の展望について、詳しく見てみましょう。

ビットコインETFの将来性に関わる重要ポイントは、以下の通りです。

• ビットコインETF承認後の価格動向
• ビットコインETFへの資金流入予測
• 仮想通貨ETFの広がり

ビットコインETF承認後の価格動向

ビットコインETFの承認は、市場に大きな影響を与えました。ETFの承認が仮想通貨市場全体の信頼性を高め、新たな投資家層の参入を促したのです。

実際、2024年1月に米国でビットコイン現物ETFが承認された後、ビットコイン価格は一時的に急騰しました。ビットコインの価格上昇は、ETFを通じた長期的な価格上昇への期待が投資家の間で広がっていることを示しています。

ビットコインETFへの資金流入予測

ビットコインETFへの資金流入は、今後も増加すると予測されます。2025年の第1四半期パフォーマンスでは、厳しいマーケット環境にも関わらず10億ドル（約1500億円）以上の資金を集めたとされています。S&P500が大幅に下落し、ビットコイン自体も調整局面に入っていた中での成果です。

多くのアナリストが、2025年以降のビットコインETFの更なる広がりを予想しており、資金流入は今後も加速する見込みです。ビットコインの今後は、資産クラスとしての地位が確立されると予想されるため、ETFの将来性も期待されています。

仮想通貨（暗号資産）ETFの広がり

ビットコインETFの成功を受けて、他のおすすめ仮想通貨を対象としたETFが登場する可能性が高まっています。すでにイーサリアム現物ETFも承認されており、今後も複数の仮想通貨ETF（投資信託）が登場するでしょう。

ライトコインやソラナ、リップルなどのETF申請が急増しており、アルトコインのETFが承認されれば、投資家はより多様な選択肢を持つことができます。新しい仮想通貨ETFの選択肢が増えることで、より多くの投資家が仮想通貨市場に参入する可能性も高まります。

まとめ

本記事では、ビットコイン現物ETFの基本から最新動向までを解説し、メリット・デメリットについても触れました。ビットコイン現物ETFへの市場の注目度は高く、金融商品としての選択肢の広がりを示しています。今後もビットコインETF市場は多様化しながら、拡大傾向を見せるでしょう。

執筆時点では日本国内でビットコインETFに直接投資することはできませんが、近い将来に商品が導入されるかもしれません。本記事ではビットコインETFに関する最新情報を更新していく予定となっているため、興味がある方は本記事をブックマークの上、定期的に見返してみてください。

ビットコインETFに関して、よくある質問

yuma

Cryptodnesライター。2021年頃からビットコインに触れ、イーサリアムやNFTへの投資を開始。自身のブログを運営しながら、暗号資産（仮想通貨）の知識を学ぶ。最新テクノロジーや仮想通貨の大手メディアで、記事を多数執筆。専門は仮想通貨、WEB3、NFTなど。