暗号資産(仮想通貨)取引所のCoinbase(コインベース)は17日、ソラナ(SOL)のインフラをアップグレードしたと発表した。
コインベースによる今回のアップグレードは、ユーザーから寄せられた取引遅延に関する苦情に対応するものだ。ソラナは高速なブロックチェーン技術で知られるが、一部ユーザーは取引完了までに数時間を要する遅延を経験していた。
コインベースは、この状況を受けて迅速に対応し、インフラの強化に踏み切った。個人投資家と機関投資家の双方に、より迅速で信頼性の高い取引環境を提供することを目指す。
アップグレードの主な要因は、ユーザーからのフィードバックと需要の増加である。取引の遅さに対するユーザーの不満が、コインベースの迅速な対応を促した。
また、ミームコイン取引の活発化などによりソラナの取引量が増加し、その人気が高まっていることも背景にある。機関投資家の関心も高まっており、同社は高性能なインフラでこの需要に応える狙いだ。
アップグレードの核となるのは、非同期トランザクション処理の導入だ。これにより、複数のブロックを同時に処理できるようになり、ブロック処理のスループットは5倍に向上した。
加えて、リモートプロシージャコール(RPC)のパフォーマンス向上のため、従来のクラウドサービスからベアメタルサーバーへ移行した。この結果、RPCパフォーマンスは4倍に改善され、遅延の削減と信頼性の向上が実現した。
さらに、フェイルオーバー(障害発生時の切り替え)機能の強化や流動性の最適化も行われ、システム全体の耐障害性が高められた。これにより、システム停止のリスクを低減し、より円滑な仮想通貨取引処理を支える。
コインベースは、今後もソラナの成長を支えるためにさらなる投資を行う計画を発表している。ユーザーに対し、業界最高水準のパフォーマンスと信頼性を提供することへのコミットメントを強調した。
今回の動きは、仮想通貨分野における中央集権化が進む可能性といった、より広範なトレンドも反映している。ソラナは代表的なアルトコインの一つであり、インフラ強化はそのエコシステム全体の活性化にもつながることが期待される。
このような技術的進歩は、今後の仮想通貨投資にとっても注目すべき点だ。機関投資家の関心の高まりは、ソラナの市場パフォーマンスや今後の開発に影響を与える可能性もあるだろう。
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