コインベースは、米国とカナダでSamsung Payを決済手段として導入。これによりユーザーはアプリ内で直接仮想通貨を購入可能になった。
大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは29日、米国とカナダのユーザー向けにSamsung Payを決済オプションとして導入した。
今回の統合は、以前から対応していたPayPal、Apple Pay、Google Payに続くものであり、コインベースの決済エコシステムをさらに拡大する動きだ。
これにより、ユーザーは取引中にアプリを切り替える必要がなくなり、自身のSamsung Payアカウントをコインベースに直接連携させることができる。
この機能は同日より初期展開され、今後数カ月でより広範なユーザーが利用可能になる。
Selling your fiat just got easier.
Simply buy crypto or fund your account with @Samsung Pay on Coinbase.
Rolling out this week, starting in North America. pic.twitter.com/QEkbr6H0g9
— Coinbase 🛡️ (@coinbase) July 29, 2025
今回の提携は、モバイルユーザーにとって仮想通貨の購入プロセスを簡素化し、主流の決済技術を通じて仮想通貨の普及を促進する狙いがある。
特に、米国だけで3,000万人を超えるSamsung Payの広範なユーザー基盤を活用することで、コインベースは技術に精通したモバイル中心の顧客層へのリーチを拡大する。
この動きは、すでに直接的な仮想通貨購入機能を提供しているPayPalやCash Appといった競合他社に対するCoinbaseの競争力を強化するものである。
また、デジタルウォレット統合のリーダーとしての同社の地位を確立することにもつながる。
今回の提携では、セキュリティ面も大幅に強化されている。
Samsung Walletが提供する生体認証、トークン化、そしてSamsung Knoxによるハードウェアベースの暗号化技術が、コインベースの既存のセキュリティ対策と組み合わされる。
これには、2段階認証や資産の大部分をオフラインで保管するコールドストレージなどが含まれ、ユーザーはより安全に取引を行うことが可能になる。
この統合により、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの主要な仮想通貨の購入が容易になる。
さらに、この提携はステーブルコインの利用促進や仮想通貨全般へのアクセス向上にも貢献すると位置付けられている。
Samsungにとってはデジタル決済や認証、仮想通貨ツールをSamsung Walletに集約するという目標を推進し、Coinbaseにとっては北米市場でのさらなる浸透を図るという、両社にとって戦略的な意味合いを持つ。
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