ステーブルコインUSDC発行元のサークル株がIPO後530%以上急騰。米国の規制法案可決が背景にあり、仮想通貨市場に好影響を与えた。
ステーブルコイン発行大手サークル・インターネット・グループの株価は19日、上場から2週間で33.8%上昇し、同日の終値が199.59ドルに達した。
同日の出来高は過去最高の6350万株に達し、時間外取引ではさらに6%上昇した。
オンチェーンデータ分析を手がけるThe Blockによれば、新規株式公開(IPO)後の強気の値動きは投資家の関心の高さを示しており、市場では今後の事業展開に対する期待が高まっている。
サークルの株価は、6月5日に付けたIPO価格31ドルから約530%もの上昇を記録している。この急騰の背景には、暗号資産(仮想通貨)業界、特にステーブルコイン市場にとって重要な動きがある。
18日に米上院で、ステーブルコインの包括的な規制枠組みの構築を目指すGENIUS法案が可決された。この法案は現在下院に送付されており、ドナルド・トランプ大統領も「一刻も早く私の机に届けてほしい」と述べ、早期成立を促している。
規制整備への期待は市場全体にポジティブな影響を与えている。大手仮想通貨取引所コインベースの株価も19日に16%上昇するなど、関連銘柄への関心が高まっている。
サークルは、米ドルに価値が連動するステーブルコインであるUSDCの発行元だ。USDCの時価総額は614億ドルを超え、テザー社のUSDTに次ぐ世界で2番目の規模を誇る。
The Blockのデータダッシュボードによると、USDCはステーブルコインの総供給量2430億ドルの約25%を占めている。その利用事例も拡大しており、最近ではリップル(XRP)に接続されたブロックチェーンでの採用が決定した。
さらに、仮想通貨取引プラットフォームコインベース・デリバティブズは、2026年までに米国での先物取引の担保としてUSDCを有効にする計画を発表している。
このようにステーブルコイン業界への関心は今年に入って急上昇しており、ウォルマートやアマゾンといった大手小売企業も独自のステーブルコイン発行を検討していると報じられている。
サークルの株価上昇は、業績や市場での存在感に対する投資家の評価を反映したものとみられる。
2025年の上場を視野に入れているとされるジェミニやクラーケンにとっても、仮想通貨企業のIPOに対する投資家の関心が依然として高いことが示された。
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