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サークル、ニューヨーク証券取引所への上場申請を発表

28.05.2025 17:47 1 分で読了 Kasumi Kamiyama
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サークル、ニューヨーク証券取引所への上場申請を発表

USDCステーブルコインの発行企業サークルが、ニューヨーク証券取引所への上場申請を発表。2400万株を発行し、最大624億円の資金調達を目指す。

ステーブルコイン「USDC」の発行企業であるサークル・インターネット・フィナンシャル(Circle)は27日、ニューヨーク証券取引所への上場申請を発表した。同社は時価総額で第2位のステーブルコインを発行する企業として注目を集めている。

上場の詳細と資金調達計画

サークルは「CRCL」のティッカーシンボルでニューヨーク証券取引所に上場予定だ。

発行予定株数は2400万株で、このうち960万株が同社による新規発行、1440万株が既存株主による売り出しとなる。1株あたりの価格帯は24〜26ドル(約3456〜3744円)に設定されており、最大で6億2400万ドル(約898億円)の資金調達を見込んでいる。

引受業務にはJPモルガン、シティグループ、ゴールドマン・サックスが主幹事として参加する。

また、引受団には30日間の追加購入オプションとして360万株分が設けられており、需要が高い場合にはさらなる資金調達が可能となっている。同社の目標企業価値は56億5000万ドル(約8136億円)に設定されている。

規制遵守と透明性向上への取り組み

サークルは今回の上場により、暗号資産(仮想通貨)業界に対する懐疑的な見方を払拭することを目指している。

同社は米証券取引委員会への準拠、四半期決算報告書の公表、透明性の高い情報開示を通じて「公的ガバナンス」を実現する方針だ。これらの取り組みは、規制された仮想通貨インフラに対する機関投資家の需要増加に対応したものとなっている。

同社は自社を「資金移動のためのAWS」や、デジタル資産版の「SWIFT ネットワーク」として位置づけている。世界の金融システムを統合するインフラ提供者としての役割を担うことで、従来の金融機関と仮想通貨業界の橋渡し役を果たす考えだ。

サークルは2021年にSPAC(特別買収目的会社)を通じた上場を試みたが、規制の不確実性により中止していた。今回の伝統的なIPOは、同社にとって念願の株式公開となる。

2024年の売上高は前年比68%増の16億8000万ドル(約2419億円)を記録しており、堅調な業績を背景とした上場申請となった。市場関係者からは、サークルの上場がビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの主要仮想通貨に対する機関投資家の関心をさらに高める可能性があると指摘されている。

国内外の暗号資産ニュース、プロジェクト解説、投資動向などを専門に執筆。

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