SuiとAptos上の分散型取引所Cetusプロトコルが、ハッキング被害から復旧し6月8日にサービスを再開。セキュリティ強化へ
分散型取引所(DEX)のCetus(セタス)は8日、エクスプロイト攻撃を受けて停止していた全機能を再開した。
同プロトコルは、スイ(SUI)およびアプトス(APT)ブロックチェーン上で稼働するDEXで、集中流動性マーケットメーカー(CLMM)モデルを採用している。
今年5月22日、集中流動性マーケットメーカーの脆弱性を突かれ、約2億2300万ドルの損失を被り、サービス停止に追い込まれていた。
サービス再開に向け、Cetusは複数の対策を実施した。オンチェーン投票を通じて凍結資産を回収し、バランスを再調整。自己資金から700万ドルを拠出し、不足したトークンを買い戻した。
SUIの財団からも3000万USDCの融資を確保し、流動性の補充に充てた。これらの資金は、二次市場からのトークン買い戻しや流動性プールの安定化に使用されている。
新しい暗号資産(仮想通貨)コミュニティからの強い支持もあり、Suiバリデーターの90.9%が資金回収提案に賛成票を投じた。この投票により、攻撃者のウォレットに凍結されていた約1億6200万ドル分の資金を多重署名ウォレットに移管することが承認された。
被害を受けたユーザーへの補償計画も発表された。補償には、CETUS(セタス)トークン総供給量の15%にあたる5億CETUSが割り当てられる。
補償トークンのうち5%はサービス再開時に請求可能となり、残りの10%は12カ月かけて直線的に配布される仕組み。この段階的な配布により、ミームコイン市場への急激な売り圧力を防ぐ狙いがある。
セキュリティ面では、Cetus v2として知られる新バージョンでスマートコントラクトの構造を全面的に見直した。
複数のブロックチェーン専門セキュリティ企業と提携し、再発防止に向けた包括的な監査を実施。数学ライブラリの更新やオーバーフロー保護の改善も行われている。
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