ビットコインは5月22日、11万ドルの史上最高値を更新。米国債の格下げやドル安を受け、資金流入が進んだ背景を探る。
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)は22日、11万1742ドル(約1,608万円)の史上最高値を記録した。
これまでの記録だった1月の10万9486ドルを上回り、新しい仮想通貨市場の高値圏を形成している。5月は15%の上昇率を記録し、関税問題による不透明感から完全に脱却した格好だ。
今回の上昇を支えているのは機関の本格参入だ。ビットコイン現物ETFには累計400億ドル(約5兆7600億円)を超える資金が流入し、5月だけで36億ドル(約5184億円)の純流入を記録した。
5月中にETFからの資金流出は2日間のみにとどまっており、機関の買い意欲の強さを物語っている。
企業による戦略的な仮想通貨保有も拡大を続けている。マイクロストラテジー社は20万BTC超の保有を継続し、新たに設立されたTwenty One Capitalなどの企業も大規模な買い付けに参加している。
ビットコイン先物の建玉残高は過去最高の360億ドル(約5兆1840億円)に達し、機関の関与度の高さを示している。
市場全体の時価総額は2兆2200億ドル(約320兆円)に拡大し、ビットコインの市場占有率は66%となっている。
今回の上昇には複数のマクロ経済要因が重なっている。米国の株式市場流動性がリスク資産全般を押し上げる一方、関税や財政赤字への懸念がゴールドなどの代替資産と共にビットコインへの資金流入を促進している。
テザー(USDT)の取引所残高が過去最高を記録するなど、暗号資産市場全体の流動性も拡大している。オンチェーンデータでは取引所へのビットコイン流入が減少し、売り圧力の軽減も確認されている。
2021年の強気相場と比較すると、今回の上昇局面では最大30%程度の調整に抑えられており、過去の80%超の暴落とは大きく異なる安定性を見せている。これは新しい仮想通貨市場の成熟度を表している可能性が高い。
ビットコイン市場の活況に伴い、注目を集めているのがBTC Bull Token(BTCBULL)だ。BTCBULLはビットコインの上昇と連動したミームコインで、独自のエアドロップ仕組みを採用している。
最大の特徴は、ビットコインが15万ドルや20万ドルなどの設定価格に到達するごとに、保有者へ実際のビットコインが自動配布される点だ。
さらに、ビットコイン価格が12万5000ドル以降、5万ドル上昇するたびにBTCBULLのバーン(焼却)が実行され、供給減少による希少価値向上も期待できる。
現在の先行販売価格は0.00252ドルで、時価総額600万ドルを突破している。先行販売段階では市場変動の影響を受けにくく、ビットコインの成長性に連動したリターンを安定的に狙える設計となっている。
新しい仮想通貨時代において、ビットコインの直接保有に加えて、こうした連動型トークンも注目すべき選択肢の一つとなっている。
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