免責事項:暗号資産は価格変動リスクが高く、元本割れの可能性があります。CryptoDnesは情報提供を目的とし、投資助言は行いません。投資に関する損失について一切責任を負わず、投資判断は自己責任となります。免責事項全文をご確認下さい。
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ビットコイン(BTC)の価格は23日、一時9万8615ドルまで下落し、5月8日以来初めて10万ドルを割り込んだ。その後、本稿執筆時点で10万ドルをわずかに上回る水準まで回復したが、市場は依然として緊張感に包まれている。
背景には、米国によるイラン関連目標への攻撃に対するイランの対応を世界が見守る中、ホルムズ海峡を巡る地政学的リスクの高まりがある。
世界の原油供給の約20%が通過するホルムズ海峡をめぐり、イラン議会が封鎖決議案を進めたとの報道を受け、50隻超のタンカーが公海に避難。これにより、エネルギー市場に警戒感が広がっている。
資産運用大手JPモルガンは、封鎖が現実となればブレント原油が1バレル120~130ドルに達し、米国の消費者物価指数(CPI)は再び5%台に上昇する可能性を示唆。ブレント先物はすでに5ドル上昇しており、2008年の最高値147ドルも視野に入る。
この原油高騰リスクは、暗号資産(仮想通貨)市場にもリスクオフの動きを波及させた。ビットコインETFはナスダックと連動するリスク資産として売られた。特にアルトコインは2桁下落する銘柄もあり、アルトコインシーズン期待は後退した。
一方で、CPI上昇と実質金利低下が進めば、ビットコインが健全な貨幣として再評価される可能性もある。電力コストの上昇は非効率なビットコインマイナーを淘汰し、売却圧力の軽減につながる。
6月22日の下落は、市場の終焉ではなくマクロ経済要因による一時的な動揺とみられる。封鎖が回避または短期間に収束すれば、現在の水準は割安な買い場となる可能性もある。
一方、長期封鎖が現実化すれば、2020年のコロナ危機以来のマクロ経済と仮想通貨市場の連動が再来するリスクがある。
ビットコインは、長期的な上昇トレンドを背景に、短期的な価格変動が市場参加者の注目を集めている。
機関投資家の資金流入拡大や地政学的リスクの動向が市場を支える一方、テクニカル指標と市場心理の変動が価格の先行きを左右する。
ここからは、週足および日足チャートを基に市場構造を分析し、BTCの今後の動向を予測する。
出典:TradingView BTC/USD 週足(2023年~現在まで)
週足チャートは、ビットコインの長期的な強気トレンドの持続性を明確に示す。2023年10月、20週移動平均線(MA)が100週MAを上抜くゴールデンクロスが発生し、強気相場の基盤が確立した。
この動きは、2024年の米国ビットコイン現物ETF承認に伴う機関投資家の急激な資金流入と連動し、価格が急騰。2025年5月には過去最高値の11万ドルを突破したが、過熱感による利確売りが調整を誘発した。
現在、20週MAは100週MAを大きく上回り、長期トレンドの強さが維持されている。直近の価格は、ETF流入の再加速と米国政府のビットコイン準備資産化への思惑に支えられている。
主要レジスタンスは11万ドルから12万ドルに位置し、週足終値でこのゾーンを突破できれば、13万ドル台への上昇が視野に入る。
逆に、10万ドル付近のサポートゾーンは、6月22日のホルムズ海峡緊迫による一時的下落でも防衛され、長期トレンドの継続性を裏付ける。この水準を維持できるかが、今後の強気シナリオの鍵となる。
出典:TradingView BTC/USD 日足(2025年~現在まで)
日足チャートでは、短期的な価格変動が複雑な展開を見せる。5月上旬、20日MAが100日MAを上抜くゴールデンクロスが形成され、短期的な強気バイアスが確認された。
5月22日に11万ドルを突破したが、地政学的リスクや米国の通商政策懸念が重なり、6月22日には一時10万ドルを割り込んだ。
直近の高値11万750ドルは、短期的なレジスタンスとして機能する可能性が高い。日足終値でこの水準を明確に突破できれば、過去最高値更新に向けた勢いが増す。
一方、10万ドル付近のサポートゾーンが堅固に機能しており、日足実体でこれを下回ると、9万5000ドルから9万6000ドルへの下落リスクが浮上する。
現在の市場は、テクニカルな節目での攻防と市場心理の変動が絡み合い、ブレイクアウトのタイミングを見極める段階にある。