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BTCが一時12万ドル回帰|クジラ送金とETF買い増しが後押し

7月 23, 2025 12:05 1 分で読了
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BTCが一時12万ドル回帰|クジラ送金とETF買い増しが後押し

ビットコイン(BTC)の価格は23日、一時12万ドルを突破し、日次取引高が775億ドルを超える急増を見せた

この価格急騰の主要因として、暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケンから9億2000万ドル以上に相当するビットコインが短時間で引き出され、未知のウォレットに送金された動きが挙げられる。

以下、市場動向とその背景を分析する。

クジラの大規模送金とETF買い増しがBTC急騰を後押し

仮想通貨大口取引追跡アラートであるWhale AlertのX投稿によると、7月23日、クラーケンから合計約9億2000万ドル相当のビットコインが複数回に分けて未知のウォレットへ移動した。

この中でも最大の送金は4166 BTC(約4億9600万ドル)にのぼり、その他2605 BTC(約3億1000万ドル)、947 BTC(約1億1300万ドル)が43分以内に続けて送られている。

これらの取引は高インパクト市場活動としてWhale Alertによる警告が発せられ、仮想通貨市場に強い影響を与える可能性が示唆された。

大規模な取引所からの送金は、投資家がビットコインを長期保有目的でコールドウォレットへ移す典型的なサインとされる。市場の流動性が低下し、供給が逼迫することで価格上昇の圧力が高まるためだ。

今回の送金規模は近月における1時間内の単一取引所からの移動としては最大級であり、大口投資家(クジラ)が積極的にビットコインを蓄積していることが明確に示された。

さらに、ビットコインETFを通じた機関投資家の買い増しも価格上昇を支えている。市場データによれば、マイケル・セイラ―氏率いるストラテジー社が自社株IPOで5億ドルの資金調達に成功し、これを原資にビットコインの追加購入を計画していることが判明。

こうした大口機関の動きが市場の需給バランスを押し上げ、ビットコインの価値をさらに引き上げている。

機関投資家と著名アナリストの動向が強気相場に拍車

価格上昇の背景には、市場の心理面でも強気材料が存在する。

これまでビットコインに批判的だった著名アナリストのピーター・シフ氏が、ビットコインチャートの強さを根拠にイーサリアムの売却とビットコインの買い増しを推奨する発言を行ったことが話題となった。

この発言は、市場参加者の間でビットコインへの信頼感を高め、楽観ムードを加速させた。

総じて、クラーケンからの大規模送金とETFを通じた機関投資家の買い増し、そして著名アナリストの強気転換が、7月23日のビットコイン価格急騰の主要因であると考えられる。

クジラの蓄積行動は市場の需給構造に直接影響を及ぼし、短期的な価格上昇を力強く後押しした形だ。今後も同様の大規模送金や機関投資家の動向が、ビットコイン価格の変動要因として注目されるだろう。

【7月23日最新】ビットコイン(BTC)価格のテクニカル分析

ここからは、ビットコインの週足および日足チャートをもとに、現在の市場構造を分析し、今後の価格の推移について展望を示す。

週足分析:長期トレンドの強固な構造

BTC週足チャート

出典:TradingView BTC/USD 週足(2022年~現在まで)

週足チャートは、ビットコインの長期的な上昇トレンドが依然として強固であることを示している。

2023年10月に20週移動平均線(20週MA)が100週MAを上抜くゴールデンクロスが形成されて以来、強気相場の基盤が確立された。

この構造は現在も維持されており、20週MAが100週MAを明確に上回る形で推移し、長期的な買い圧力の継続性を裏付けている。

2025年7月14日、BTC価格は12万3000ドルを記録し、史上最高値を更新。この12万ドル台のブレイクアウトは、市場の強気バイアスをさらに強化する重要なテクニカルイベントとなった。

現在のレジスタンスゾーンは13万ドルから13万4000ドルに位置し、特に13万ドルは心理的な節目として市場参加者に強く意識される。

一方、サポートゾーンは10万ドル付近に形成されており、週足の実体でこの水準を下抜けない限り、長期トレンドの持続性は高いと判断される。

仮に10万ドルを割り込む場合、9万5000ドルから9万6000ドルのエリアが次の防衛線となり、このゾーンの維持が強気トレンドの継続に不可欠である。

日足分析:短期的な変動性と市場の動向

BTC日足チャート

出典:TradingView BTC/USD 日足(2025年~現在まで)

日足チャートは、短期的な価格動向が外部要因や市場心理の影響を受けやすいことを示している。

2025年5月初旬、20日移動平均線(20日MA)が100日MAを上抜くゴールデンクロスが形成され、短期的な強気モメンタムが確認された。

しかし、6月下旬には米国の通商政策や地政学的リスクの高まりにより、一時的に10万ドルを下回る場面が見られた。

この下落局面では、機関投資家の買い支えがサポートゾーンの防衛に寄与し、価格の反発を促した。

7月14日の12万3000ドル到達後、利益確定売りの圧力増加により、価格は一時11万6000ドル付近まで下落したが、その後回復基調にある。

現在の相場は11万6000ドル付近で足場を固めつつあり、このゾーンが短期的なサポートとして機能している。

相対力指数(RSI)は現在65付近で推移し、過熱感は見られないものの、70を超える場合は過買いゾーンへの突入が警戒される。

仮に11万6000ドルを日足実体で明確に下抜ける場合、9万5000ドルから9万6000ドルへの下落リスクが浮上する。

要点:今後の相場展望

  • 長期トレンドの継続性:週足チャートのゴールデンクロスと12万ドル台のブレイクアウトは、強気トレンドの強固な基盤を示す。10万ドルを維持する限り、上昇トレンドの継続が予想される。
  • 短期的な変動リスク:日足チャートでは、11万6000ドルが短期サポートとして重要。明確な下抜けが発生した場合、9万5000ドルから9万6000ドルへの調整が視野に入る。
  • レジスタンスゾーンの試練:13万ドルから13万4000ドルが次の上値抵抗線。心理的な節目である13万ドル突破には、さらなる買い圧力が必要。
  • 外部要因の影響:地政学的リスクやマクロ経済政策の動向が短期的な変動性を高める可能性があるが、機関投資家の買い支えが下落リスクを抑制する要因となる。
CryptoDnesで専属ライターとして暗号資産領域の記事を執筆中。2020年に仮想通貨投資を開始し、ビットコインやNFT、DeFiなど多様な分野での投資経験を積む。2025年1月にCryptoDnesのチームに加わる。
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