Home » Analysis » ビットコイン、11万ドル台回帰|機関投資家需要が急騰を牽引

ビットコイン、11万ドル台回帰|機関投資家需要が急騰を牽引

6月 10, 2025 11:51 1 分で読了
広告開示

CryptoDnesでは一部でアフィリエイト広告を利用しています。これらは運営費に充当されますが、記事内容には影響しません。

シェアする: シェアする

免責事項暗号資産は価格変動リスクが高く、元本割れの可能性があります。CryptoDnesは情報提供を目的とし、投資助言は行いません。投資に関する損失について一切責任を負わず、投資判断は自己責任となります。免責事項全文ご確認下さい。

ビットコイン、11万ドル台回帰|機関投資家需要が急騰を牽引

ビットコイン(BTC)の価格は10日、11万ドルを突破し、前週の売却圧力から回復した

この価格急騰は、ビットコイン現物上場投資信託(ETF)への強い資金流入、米中間の地政学リスクの緩和、そしてリスク資産市場全般における楽観ムードの高まりに支えられている。

機関投資家の需要が価格を押し上げ

今回の価格上昇の主要な原動力は、機関投資家および企業による旺盛な需要である。

特に、ブラックロックやフィデリティなどの大手運用会社が発行するビットコインETFは、過去7週間で110億ドル以上の資金流入を記録。

伝統的な金融ポートフォリオにおけるビットコインの地位が一段と強固になりつつあることを示している。

オンチェーンデータによれば、中央集権型取引所のBTC準備高は引き続き減少傾向にあり、価格上昇にもかかわらず売却圧力が低下している。

これは、投資家が長期保有を志向している可能性を示唆する。

地政学リスクの後退と米国ビットコイン準備構想

米中間の緊張緩和に加え、米国におけるビットコイン準備構想への前向きな議論が市場心理を改善させた。

米国が戦略的資産としてビットコインを保有する可能性に対する期待は、投資家の信頼感を高める要因となっている。

さらに、企業によるビットコインの積極的な積み増しも確認されており、例えばストラテジー社は6月2日から6日にかけて1045BTCを取得。

企業が財務資産としてビットコインを採用する動きは、最近のSEC提出書類の増加からも明らかだ。

仮想通貨市場全体の動向

ビットコインの上昇に連動し、暗号資産(仮想通貨)市場全体も堅調な動きを見せた。

イーサリアム(ETH)は6%近く上昇して2660ドル、ソラナ(SOL)は4%上昇して159ドルを記録。

バイナンスコイン(BNB)とリップル(XRP)はそれぞれ2%および2.53%の上昇、ドージコイン(DOGE)とスイ(SUI)は各6%の上昇を見せた。

市場全体の楽観ムードは、ビットコインの価格動向が他の主要アルトコインにも波及していることを示している。

今後の展望

ビットコインの11万ドル台回復は、機関投資家の需要、地政学リスクの緩和、企業による積極的な採用、そして市場全体の楽観ムードが複合的に作用した結果だ。

短期的にはさらなる上昇余地があるものの、マクロ経済の不確実性やETF資金フローの変動は引き続き注視すべきリスク要因である。

投資家は、市場の動向を慎重に分析しつつ、戦略的なポジション管理を行うことが求められる。

【6月10日最新】ビットコイン(BTC)価格のテクニカル分析

ビットコイン(BTC)は長期的な上昇トレンドを維持しつつ、短期的な変動が注目される局面にある。

週足および日足チャートのテクニカル分析を通じて、現在の市場構造を整理し、今後の価格動向を予測する。

機関投資家の需要拡大や地政学リスクの後退が市場を下支えする中、テクニカル指標とセンチメントの交錯が次の展開を決定づける鍵となる。

週足チャート:中長期の強気基調とその背景

BTC週足チャート

出典:TradingView BTC/USD 週足(2023年~現在まで)

2023年10月、週足チャートにおいて20週移動平均線(20週MA)が100週移動平均線(100週MA)を上抜くゴールデンクロスが形成された。

このテクニカルイベントは、長期的な上昇相場の起点となり、2024年の米国ビットコインETF承認と相まって強気トレンドを加速させた。

2025年5月には過去最高値11万ドルを記録したが、過熱感から利益確定売りが進行し、一時的な調整局面を迎えた。

現在の週足チャートでは、20週MAが依然として100週MAを上回っており、長期トレンドの堅調さが維持されている。

直近の反発は、ETF流入の再加速や米国ビットコイン準備構想への期待感が背景にあり、過去最高値更新の可能性を示唆する。

相対力指数(RSI)は70付近で推移し、過熱感は見られるものの、週足レベルでの売り圧力は限定的だ。

週足レベルでの次のレジスタンスゾーンは11万5000ドルから12万ドルと見られ、ここを明確に突破すればさらなる上昇余地が広がる。

日足チャート:短期的な攻防とブレイクアウトの予兆

BTC日足チャート

出典:TradingView BTC/USD 日足(2025年~現在まで)

日足チャートでは、5月上旬に20日移動平均線(20日MA)が100日移動平均線(100日MA)を上抜くゴールデンクロスが形成され、短期的な上昇バイアスが鮮明化した。

5月22日の11万ドル突破後、米国の通商政策や地政学リスクの高まりが重石となり、10万1000ドルを一時下回った。

しかし、6月9日のアジア・英国取引時間帯に急反発し、11万653ドルを記録。

今後は11万800ドルが弱いレジスタンスとして機能する可能性があるが、この水準を日足終値で明確に上抜ければ、過去最高値更新に向けた勢いが増す。

一方、短期的な調整を挟んだ場合、サポートゾーンの下限は10万1000ドルに位置し、ここを下抜ける場合にはさらなる下落圧力が強まる可能性がある。

オンチェーンデータでは、取引所のBTC準備高減少が続き、売り圧力の低下を示唆する一方、出来高の増加が買い意欲の再点火を裏付けている。

ビットコイン(BTC)相場の要点

  • 長期トレンドの継続: 週足のゴールデンクロスとETF流入の持続により、11万5000ドルから12万ドルへの上昇が中長期的なターゲットとなる。マクロ環境の安定が条件。
  • 短期的なブレイクアウトの可能性: 日足チャートで11万800ドルのレジスタンス突破が焦点。成功すれば過去最高値更新が視野に入るが、失敗した場合には10万1000ドルまでの調整リスクが残る。
  • 市場センチメントの影響: 地政学リスクの後退や企業によるBTC採用の加速が強気ムードを支える。逆に、ETF資金流出やマクロ経済の不確実性は下落圧力を誘発する可能性がある。
CryptoDnesで専属ライターとして暗号資産領域の記事を執筆中。2020年に仮想通貨投資を開始し、ビットコインやNFT、DeFiなど多様な分野での投資経験を積む。2025年1月にCryptoDnesのチームに加わる。
シェアする: シェアする
続きを見る
人気ニュース