スイ(SUI)の価格は24日、週間比で44.2%急騰し、3.03ドルで取引されている。
この顕著な価格変動は、SUIネットワーク上で展開されるミームコイン(MUI、LOFI、BLUBなど)の熱狂的な人気に大きく起因する。
これらのミームコインは、最近の期間で143%を超える驚異的な上昇を記録し、コミュニティの活気を牽引している。
SUIネットワークの分散型取引所(DEX)の取引高は3月に6%増加し、総ロック価値(TVL)は25億SUI増加した。
この急激なオンチェーン活動の拡大は、ミームコインを巡る投機的熱狂がネットワークの基本指標に直接影響を与えていることを示す。
特に暗号資産(仮想通貨)アナリストのRaoul Pal氏はX上で「Suiが天国の扉を叩いている」と熱狂的にコメントし、市場の楽観的なムードを象徴している。
SUIの価格は2025年1月のピークから54%下落しているものの、ネットワークの採用は引き続き堅調である。
4月21日時点で、SUIブロックチェーン上で発行されたステーブルコインの総額は過去最高の8.8億ドルに達した。
これは、分散型金融(DeFi)およびDEXにおける利用の拡大を反映する。
こうした採用のダイナミクスは、最近の価格調整が純粋な投機に基づくものではなく、実際の利用に裏打ちされていることを示唆する。
ミームコインを巡る興奮は短期的には不安定な要素を含むが、SUIの強固な基盤と技術的革新は、中期的な仮想通貨投資戦略において魅力的な機会を提供する可能性がある。
市場参加者は、投機的ブームと実際の採用動向のバランスを見極めつつ、SUIエコシステムの拡大を注視する必要があるだろう。
出典:TradingView SUI/USD 週足 (2024年~現在まで)
ビットコインETF承認や米大統領選といった外部要因の追い風を受け、週足チャートでは2024年9月に20週移動平均線を上回るブレイクが発生し、明確な上昇トレンドが確認された。
この勢いは11月まで続き、価格は5.3ドルに達したが、12月以降は強い売り圧力に直面。
年明けには上昇幅の半値以下に下落し、4月に入るまで低迷が続いた。
直近の反発で価格は2.93ドル付近まで回復したが、20週移動平均線(約3.3ドル)は依然として上値抵抗として機能するだろう。
現在の週足では、中期的な下落トレンドが継続中であり、20週移動平均線を明確に突破しない限り、強気転換のシグナルは乏しい。
仮に3.3ドルを上抜けできれば、4ドル台への回復が視野に入るが、失敗した場合は2.2~2.3ドルへの再下落リスクが高まる。
出典:TradingView SUI/USD 日足 (2024年~現在まで)
日足チャートでは、2月初旬にデッドクロス(20日移動平均線が100日移動平均線を下抜け)が発生し、短期的な下降トレンドが形成された。
しかし、4月の1.7ドルでの反発以降、価格は急上昇し、100日移動平均線をブレイク。短期的なトレンド転換の兆しが見られる。
直近の急騰はミームコインの熱狂やネットワークのオンチェーン活動(DEX取引高6%増、TVL25億SUI増)に支えられており、市場のセンチメントは改善傾向にある。
それでも、3.3ドル~3.4ドルの抵抗帯が目前に控える。
この水準は過去の価格帯で強い売り圧力が観測されたポイントであり、突破には相応の買いエネルギーが必要となる。
3.4ドルを上抜けできれば、4ドルに向けた上昇余地が広がるが、抵抗を抜けきれなかった場合、2.2~2.3ドルへの押し戻しが想定される。