ミームコイン作成プラットフォームのPump.funが、ウォレット追跡ツールKolscanを買収。7月12日のトークン発行イベントで10億ドルの資金調達を目指す。
ミームコイン作成プラットフォームのPump.funは10日、リアルタイムウォレット追跡プラットフォームであるKolscanを買収し、12日に予定するトークン発行イベント(ICO)で10億ドル(約1,460億円)の資金調達を目指すと発表した。
この動きは、ミームコイン市場での影響力を拡大し、プラットフォームの機能性を高めるための戦略的な一手とみられる。
Pump.funは、誰でも簡単に独自の暗号資産(仮想通貨)を発行できる手軽さから、特にソラナブロックチェーン上で人気を博している。
we’re excited to announce that pump fun has acquired @kolscan
Kolscan is a wallet tracker that monitors the activities of top onchain traders. it provides realtime transactions, token PnL, and a leaderboard ranking their performance
our integration will not only enable better… pic.twitter.com/V4VDcOwVeG
— pump.fun (@pumpdotfun) July 10, 2025
今回の買収対象となったKolscanは、ブロックチェーン上のウォレットアドレスの活動をリアルタイムで追跡・分析するツールを提供するプラットフォームだ。
投資家や開発者は、特定のウォレットの取引履歴や保有資産を監視し、市場の動向を把握するために利用する。
Pump.funはこのKolscanの技術を自社プラットフォームに統合することで、ユーザーに付加価値を提供することを目指す。
具体的には、新しく作成されたミームコインの透明性を高め、不正な取引や疑わしいウォレットの活動を検出しやすくする効果が期待される。同様のミームコインプロジェクトは、イーサリアム(ETH)ブロックチェーン上でも数多く展開されている。
この統合により、ユーザーはコインの作成から取引、その後の資金の流れの追跡までを一つのプラットフォームで完結できるようになる可能性がある。これは、プラットフォームの信頼性を向上させ、より多くのユーザーを惹きつける要因となり得るだろう。
Pump.funは買収の発表と同時に、7月12日に大規模なトークン発行イベント(ICO)を実施する計画を明らかにした。目標調達額は10億ドルと、近年の仮想通貨業界においても非常に大規模な資金調達ラウンドとなる。
調達した資金の具体的な使途は明示されていないものの、プラットフォームの技術開発、セキュリティ強化、グローバルなマーケティング活動、そしてさらなる戦略的買収などに充てられると推測される。
この資金調達が成功すれば、同社はミームコイン市場における支配的な地位をさらに強固なものにするだろう。ミームコイン市場の成長は、ビットコイン(BTC)のような主要資産の動向にも影響を受けることがある。
一方で、ミームコインは価格変動が激しく、高いリスクを伴う資産クラスとして知られている。新しい仮想通貨への資産形成は、そのボラティリティを十分に理解する必要がある。今回のICOは、プロジェクトの将来性を示す大きな一歩であるが、投資家は慎重な判断が求められる。
今回の発表は、Pump.funが単なるコイン作成ツールから、分析機能も備えた総合的な金融プラットフォームへと進化しようとする野心的なビジョンを示している。
この動きがミームコイン市場全体にどのような影響を与えるか、業界関係者から大きな注目が集まっている。
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