ハイパーリキッドは市場暴落時に取引システムを完全維持。2年ぶりに自動デレバレッジ(ADL)を発動し、不良債権ゼロを達成した。
分散型無期限先物取引所のハイパーリキッドは12日、深刻な市場変動の中でも100%の稼働率を維持した。
同プロジェクトのジェフ創設者は、極端な状況にもかかわらず不良債権がゼロであったことを認め、プラットフォームの耐性が示された。
同プロジェクトは2年以上ぶりに、プラットフォーム破綻に対する最終的な安全策として機能する、クロスマージンの自動デレバレッジ(ADL)メカニズムを発動した。
この仕組みは、口座価値がマイナスになった際、利益を上げているトレーダーのポジションを自動的に清算し、不足分を補填するものだ。
TLDR: During recent volatility, Hyperliquid had 100% uptime with zero bad debt. This was Hyperliquid’s first cross-margin ADL in more than 2 years of operation. ADL does not change the outcome for any liquidated users. While some specific ADL providing trades were unfavorable,…
— jeff.hl (@chameleon_jeff) October 11, 2025
ADLの発動は、外部のマクロ経済イベントに起因する市場の暴落と、それに伴う極端な流動性の低下に対応したものだ。
米国の関税発表がパニック売りを助長し、ビットコイン(BTC)は11万ドルに向けて急落し、他のアルトコインはさらに大きな価格の滑りを見せた。
米国の祝日と重なり、取引が閑散とする時間帯の流動性の低さが損失を拡大させた。
無期限先物契約の注文板が枯渇したためである。同時に、アルトコインのポジション全体で高いレバレッジ比率が設定されていたことが、強制ロスカットを激化させた。
ハイパーリキッドでは、24時間で100億ドル相当のロングポジションが清算され、セクター全体では190億ドルの損失につながった。
ADLメカニズムは、これらの衝撃を外部からの救済なしに吸収する役割を果たした。
ADLによる一部の取引は、一時的に下落した価格でポジションが決済されるなど、必ずしも最適な結果とはならなかった。
しかし、全体としてはトレーダーが短期的な価格高騰時に大きな利益を確定させることを可能にした。
ハイパーリキッドのHLP Vaultの清算人は約4,000万ドルの手数料を得たが、ADLの積極的な発動は個々のトレーダーの成果よりもシステム全体の安定性を優先した。
ジェフ創業者は、ADLが危機以前に清算対象となっていた利用者の結果を変えるものではないと強調した。
ADLはあくまで、強制ロスカット後に残った支払い能力のギャップを埋めるためだけに機能した。
今回の出来事は、流動性の低いアルトコイン市場の脆弱性を露呈させた。
最大100倍のレバレッジが、連鎖的な強制ロスカットを加速させたことが浮き彫りになった形だ。
ハイパーリキッドの対応は、こうしたブラック・スワン・イベント時における高レバレッジ市場の固有リスクを浮き彫りにしながらも、ADLが取引所の健全性を維持する上で重要な役割を担うことを証明した。
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