ペンシルベニア州のNFTトレーダー、ウェイロン・ウィルコックス氏は11日、著名なNFTコレクション「CryptoPunk」の売却によって得た所得をIRS(米国内国歳入庁)に過少報告した罪で有罪を認めた。
同氏は非代替性トークン(NFT)市場がブームの頂点にあった2021年から2022年にかけて、保有していた97点のCryptoPunk NFTを売却。これにより合計で1300万ドル(約18億5900万円)以上の収入を得ていた。
しかしこの莫大な利益を税務申告書で適切に開示せず、結果として約330万ドル(約4億7190万円)の税金支払いを不正に回避した。
ウィルコックス氏には最高で懲役6年の刑が科される可能性がある。ただし、有罪答弁を行ったことにより実際の刑期はこれよりも短縮される可能性が高いと見られている。
今回の事件は、IRSによるNFT取引に対する具体的な執行措置が強化されたことを明確に示している。
これまでIRSは新しい暗号資産(仮想通貨)全般に関する税務ガイダンスを示してきたが、本件は特定の高額NFT取引を対象とした具体的な脱税事例であり、「NFT売却からの脱税に関する初の主要事例」として注目されている。
今回の訴追成功は、ブロックチェーン取引が持つ固有の透明性と追跡可能性を浮き彫りにした。ブロックチェーン上の全ての取引は公開台帳に記録され、匿名性はあるものの、取引自体は追跡可能だ。
おすすめ仮想通貨やNFTなどのデジタル資産取引は、従来の金融取引とは異なる特性を持つが、税務上は同様に課税対象となる。
今回の事件は、NFT取引に伴う納税義務とコンプライアンス違反がもたらす潜在的な法的リスクを改めて浮き彫りにしたと言える。
この事例は、デジタル資産の取引を行う際には、適切な税務申告を行うことの重要性を示している。世界各国の税務当局が仮想通貨投資に対する監視を強化する中、投資家は取引記録の正確な管理と適切な納税義務の履行が求められている。
また、取引の透明性を確保するためには、安全なウォレットで資産を管理し、すべての取引履歴を正確に記録しておくことも重要だ。
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