米政府が1BTCをコインベースに入金、市場はビットコインの大量売却に懸念

米国の金利政策やイランおよびイスラエル間の国際情勢のリスク回避から、8月5日（月）には一時価格を急騰に陥っていた暗号資産（仮想通貨）市場。

しかし、その後は反発し、再び強気相場への糸口が見え始めていました。また、この市場の動きに呼応するように新規の暗号資産プロジェクトに注目が集まり仮想通貨 プレセールに対する投資家の関心の高まりが見られていました。

一方で、米政府が所有するウォレットから1万BTCが仮想通貨取引所コインベースのプライム口座に入金されたことが、8月15日（木）にブロックチェーン分析企業Arkham Intelligenceの調査によって判明し、市場では売り圧の警戒が向上。本稿執筆時点で、ビットコインは58,000ドル台に価格を落としています。

なお、今回入金が確認された1万BTCは、かつて違法取引の温床となっていた闇サイト「シルクロード」から押収されたビットコインの一部であるとされています。

市場参加者たちは、この事態をさまざまな角度から分析しています。たとえば、専門家の一部はこの出来事を氷山の一角と見ています。米政府が保有するビットコインの総額は約20万BTC以上と推定されており、まさに市場を揺るがす潜在的な力を秘めているからです。また、別の専門家は「長期的には市場の健全化につながる」と前向きな見方を示しています。

しかし、多くの投資家が懸念しているのは、大量の売りが市場に与える即時的な影響です。この懸念により、58,000ドルから61,000ドルの水準を行き来していたビットコイン価格は、今日58,000ドルを下回るほどの低下を見せています。

この事態は、暗号資産市場の未成熟さを浮き彫りにしているとも言えます。1万BTCの動きで市場全体が動揺するという事実は、この市場がいまだ発展途上であることを示しているからです。一方で、この出来事は暗号資産のトランスペアレンシー（透明性）を証明する好例でもあります。政府の動きさえもブロックチェーン上で追跡可能であるという事実は、この技術の持つ可能性を改めて世に知らしめることになるからです。

足元ではビットコインの価格は58,000ドル台に落ち着いているものの、投資家たちは継続して事態の推移を見守っています。今後、市場はこの「政府の一手」にどう反応するのか、しばらく警戒を強める必要があるでしょう。

米政府が1BTCをコインベースに入金、市場はビットコインの大量売却に懸念

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